ここに向けて順調に仕上げてきたキセキ。秋の凱旋門賞へ向けて、もうひとつ国内でGIタイトルが欲しいところ。(C)netkeiba.com
出走頭数が少ない、今年の宝塚記念。かといって、馬券的に簡単かと言われると「そうではない」というのが調教捜査官としての印象。とくに有力馬は「出すからには負けられない」という意図を感じる調教内容が多く、その取捨選択には頭を悩ませている。
その筆頭といえるのがキセキ。大阪杯ではクビ差の2着と悔しい思いをしているが、秋には凱旋門賞遠征のプランもあり、ここはもうひとつGIのタイトルが欲しいところ。それを叶えるべく、入念に積み重ねてきた追い切りは週を追うごとに動きの良さとなって表れており、ここに本命を打つのが妥当のような気もする。
しかし。過去10年の宝塚記念を振り返ると、5頭は単勝6番人気以下での勝利。うち3頭に共通する最終追い切り場所が「栗東・坂路」だった。美浦所属のナカヤマフェスタ(2010年)もこの時は栗東に滞在して、坂路で追い切られて結果を出している。
馬券的な妙味を求めるなら、最終追い切り場所は栗東坂路だが、そこから深く掘り下げていくと、狙うべき「時計」と「ラップ」がある。ウマい馬券では、これを根拠に本命を打った。今年の宝塚記念は、この調教パターンが馬券の大きなカギを握っているはずだ。
(文=井内利彰)
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