先週の追い切りは抜群の手応えで追走先着したダーリントンホール(撮影:竹之内元)
13日(土)の福島5R新馬戦では、先週紹介したマジックキャッスルがメンバー中最速の上りで見事勝利をおさめた。
今週末は今年度初の2歳重賞である函館2歳Sが行われる。2歳戦が盛り上がっていく中、今後活躍を期待される馬たちに注目したい。
【7月20日(土) 福島芝1800m】
◆セクシーフェイス(牝、父エピファネイア、母アイムオールレディセクシー、美浦・大和田成厩舎)
母は北米10勝を挙げ、芝8.5F〜9.5FのG3を3勝している。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、6月20日に再入厩。先週の7月10日にはポリトラックコースで終いを伸ばし、しっかりと追われた。
「おっとりしているけど、じっくりと乗り込んできたし、息の感じや体つきはいい。経験を積みながら良くなっていきそうなタイプだけど、初戦から格好はつけられると思います」と大和田成調教師。
鞍上は丸山元気騎手を予定している。
【7月21日(日) 函館芝1800m】
◆エレガントチャーム(牝、父ルーラーシップ、母オリエントチャーム、美浦・菊沢隆徳厩舎)
現5歳の異父兄にペルシアンナイト(マイルCS)、伯父にゴールドアリュール(フェブラリーSなどダートGI・JpnI4勝)がいる。5月11日に入厩し、6月14日にゲート試験を合格。美浦で時間をかけて乗り込み、7月に入ってから函館入りした。先週の追い切りはウッドチップコースで古馬を追走し、併入している。
「一旦、牧場に戻すことも考えていたけど、だいぶピリッとしてきたし、そのまま進めていくことにした。最初のうちは物見が激しくて用心深いところを見せていたけど、そのあたりに気をつけながら焦らずに接してきたし、背中の感じはいい。洋芝も合いそう」と菊沢隆徳調教師。
鞍上は吉田隼人騎手を予定している。
◆ダーリントンホール(牡、父New Approach、母Miss Kenton、美浦・木村哲也厩舎)
従兄弟に昨年の豪G1メルボルンCを制したクロスカウンターがいる。こちらも美浦で入念に乗り込み、6月19日にはオープン馬のロシュフォールと併せるなど基礎体力は十分だ。7月に入ってから函館入り。先週の追い切りは本馬場(芝)に入れ、抜群の手応えで追走先着と気配の良さが目立つ。
「スタッフも背中の良さを評価しているし、フットワークの質は高い。じっくりと時間をかけて仕込んできたし、能力の高さを感じています」と木村哲也調教師。
鞍上は池添謙一騎手を予定している。
◆ノーエクスキューズ(牡、父エピファネイア、母シーディドアラバイ、美浦・和田正一郎厩舎)
5歳上の異父姉に通算4勝でオープン入りしたロッカフラベイビーがおり、一族からはサクラバクシンオー(スプリンターズS連覇)、アルフレード(朝日杯FS)、ミッキードリーム(朝日チャレンジC)などの活躍馬が出ている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で心身の成長を促し、6月下旬に函館入り。
春に入厩した当初は気性的な難しさを見せていたこともあり、滞在競馬の函館デビューを選択した。7月10日にはウッドチップコースで5Fから時計を出しており、ひと追い毎に態勢が整ってきている。
「あまりガツンとなり過ぎないように気をつけていますが、だいぶ落ち着いてきました。いい調教ができていると思います」と和田正一郎調教師。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)