毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【アイビスSD(新潟の芝傾向)】
土曜の新潟は芝、ダートともに良馬場で終日開催。例年の夏開幕週通り、芝状態も良く、11R・佐渡S(芝2000m)を勝った
アクートは最終4コーナー9番手から上がり3F32秒9と極限の決め脚。「1分57秒3」と自身の持ち時計を更新し、やはり外回り使用のレースは究極の瞬発力勝負になっている。
アイビスSDと同じ直線1000mは9R・閃光特別(3歳上1勝クラス)で行われた。後方でじっくり運んだ2番人気
ナランフレグが、外に出さず馬場中央(隊列的には最内)を上がり3F31秒7で一気差し。2着
ファストアズエバーは大外18番枠の利を生かして外寄り2番手を定石通りに走り、一度は抜け出す体勢。
このレース、上位1〜5着の馬番は「8番、18番、14番、16番、17番」。真ん中の枠から異次元の競馬をした
ナランフレグを除けば「千直は外枠有利」をあらためて裏付けた形。ちなみに
ナランフレグの勝ち時計54秒6は、閃光特別の過去10年(いずれも開幕週に実施)では最速タイムだった。
新潟は土曜夜〜日曜午前中に雨予報が出ており、降り方次第では影響が出る可能性もある。ただ水はけが良い新潟の芝だけに、多少降る程度なら、アイビスSDは昨年同様に53秒台後半の高速決着か。基本的には「外枠有利」だが、今年のアイビスSDは昨年優勝馬
ダイメイプリンセス(2番枠)など実績馬が内枠に多い。果たしてどんな結末になるのか?