豊岡さんイチオシの東京ダービー馬ヒカリオーソ。先行できる脚質だけに、川崎2100mのコース適性にも不安はない。(撮影:高橋正和)
9/4(水)、川崎競馬場で行われる3歳重賞の戸塚記念。距離は2100mで2コーナー側からスタートしてコーナーを6回まわって、馬場を一周半する。スタートから最初のコーナーまでは400mほどあるため枠順の有利不利はあまりないが、重要なのは位置取りだ。
スローペースになることがほとんどで、先行するか中団や後方からレースをした場合でも、最終コーナーまでには先頭集団にいないと馬券圏内の争いには加われなくなってしまう。実際に過去10年のデータをみても、連対した20頭すべてが4コーナー地点で5番手以内にいた。また長距離戦のためスタミナがあることと、折り合いのつきやすさもポイントとなる。
今年の出走馬のなかで、私が注目しているのはヒカリオーソ。東京ダービーでは羽田盃を圧勝したミューチャリーをくだして快勝し、続くジャパンダートダービーでは積極的な競馬で掲示板を確保。ペースとメンバーを考えれば上々の走りだった。前々でレースが運べるのも魅力で、先行しての押し切りに期待する。
相手筆頭は、黒潮盃2着をステップに挑むグリードパルフェ。勝ち味に遅いところはあるが、東京ダービーでもコンマ5秒差の4着だったことを考えれば展開ひとつでVも可能。しかも戸塚記念は黒潮盃組から多くの好走馬が出ていて、過去10年でも黒潮盃組が10連対している。
またクラシックでは京浜盃2着、羽田盃2着、東京ダービー3着とすべてのレースで馬券圏内に入り、ジャパンダートダービーでも4着と堅実な走りを続けているウィンターフェルも当然注目だ。
穴で狙いたいのは、レオズハウライト。前走は休養明けでも古馬相手に大きくは負けなかったし、今回はひと叩きした上積みが見込める。後方からの競馬にはなるが、ブルーバードCを制したときのように早めに動いていければここでもチャンスはある。
他にもトライアルで圧勝したダンサーバローズ、2着のトーセンボルガも侮れない存在だ。
(取材・文=「勝馬」記者・豊岡加奈子)
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