前走に引き続きルメール騎手が手綱を取るメイクハッピー(撮影:高橋正和)
1997年に創設された牝馬限定重賞で、今年で第24回を迎えるこのレースは、2011年にGRANDAM-JAPANの古馬シリーズに指定され、その第2戦として行われている。また川崎競馬場では4戦4勝などダート戦線で大活躍して砂の女王と異名を取るホクトベガを記念して、ホクトベガメモリアルと銘打たれている。今年は連覇を狙うファッショニスタを含め、10頭で争われる。
◎はメイクハッピー。
3歳時から厩舎の期待も大きかった馬で、前走の下総Sを勝って待望のオープン入り。川崎は2歳時の全日本2歳優駿4着以来となるが、その当時よりも確実に力をつけているのは間違いない。先行力があり、前走で勝利に導いたルメール騎手が引き続き手綱を取るのも魅力。牝馬同士なら勝ち負けになっても不思議はない。
○に連覇を狙うファッショニスタ。
昨年のこのレースを勝って以来勝利からは遠ざかっているが、大崩れしないタイプ。前走の栗東Sも牡馬に交じって3着と堅実で、馬券圏内には着実に入ってきそうだし、連覇の可能性も十分だ。
▲のサルサディオーネは、ハナを切ると最後まで渋太いタイプ。
今回は単騎逃げに持ち込めそうなメンバー構成で、この馬には有理な展開になりそう。昨年は勝ち馬からは4馬身離されたが2着に逃げ粘っていて、今年もその時以上のレースが期待できそうだ。
△はTCK女王盃3着、マリーンC2着と地方交流重賞でも堅実に走るメモリーコウ。
もう1頭が、JRAで3勝を挙げて昨秋大井に転入してきたサラーブ。この組み合わせなら上位に食い込む余地はあるだろう。
10頭と落ち着いた頭数ながら、能力が接近した牝馬たちが顔を揃えた。恐らくハナを切るであろうサルサディオーネを前に見ながら、どのような駆け引きが行われるのか。
力の入る一戦となりそうなスパーキングレディーカップは、7月15日(水)、20時10分発走だ。
(文:佐々木祥恵)