現地時間10日、香・シャティン競馬場で行われた香港C(3歳上、香G1・芝2000m)に優勝したプライド Pride(牝6、仏・A.ロワイユデュプレ厩舎)が、このレースを最後に現役を引退、繁殖入りすることになった。
プライドは父パントレセレブル、母Specificity(その父Alleged)という血統の仏国産馬。姪に今年の英1000ギニー(英G1)を制したスペシオーサ Speciosaがいる。02年8月に武豊騎手鞍上でデビュー(3着)し、3戦目で勝ち上がると、04年アレフランス賞(仏G3・芝2000m)で重賞初勝利。その後、04年コンセイユドパリ賞(仏G2・芝2400m)、05年ジャンロマネ賞(仏G2・芝2000m)、05年フォワ賞(仏G2・芝2400m)など着実に重賞勝ちを加えていったが、G1では04年ヴェルメイユ賞(仏G1)3着、05年英チャンピオンS(英G1)2着、05年香港C(香G1)2着など好走はするも、勝利には届かないレースが続いた。
そんなプライドが本格化したのは6歳になった今年に入ってから。コリーダ賞(仏G2・芝2100m)を勝って迎えた6月のサンクルー大賞典(仏G1)で、前年の全欧年度代表馬ハリケーンラン Hurricane Runを2着に破り初G1制覇したのだ。その後、凱旋門賞(仏G1)ではディープインパクトを交わして2着し、英チャンピオンS(英G1・芝10f)に勝ち、今回の香港Cも勝利し、有終の美をG1連勝で飾った。通算成績26戦9勝(重賞8勝、うちG1・3勝)。
同馬は、牝馬でありながら牡馬の超一流レースで結果を残した、近年を代表する名牝と言えるだろう。ちなみに、同じ時代を生きた1歳下の名牝・ウィジャボード Ouija Board(牝5)との対戦は1回。04年凱旋門賞で、ウィジャボードが3着、プライドが13着であった。