G2・フィーハンSを制した古豪ヒューミドール(撮影:川上鉱介)
9月5日、オーストラリアでは春のG1シーズンに向け、メルボルンでは2つの、シドニーでは4つの重賞レースがそれぞれ開催された。
メルボルン・ムーニーバレー競馬場で行われたのはG2・フィーハンS(芝・1600m)。G2とはいえ、馬齢定量戦かつ10月24日に行われるG1・コックスプレートの優先出走権が得られる重要なレース。
一番人気に支持されていたのは、今シーズンの鞍上にC・ウィリアムズ騎手を迎えてメルボルンCの主役として期待されているサプライズベイビー。
そんなサプライズベイビーは後方から四角でポジションを上げ直線では外から差し切るかに見えた、しかし馬群の中から突き抜け優勝したのは古豪ヒューミドール。
2年前までは名牝ウィンクスのライバルとしてG1戦線で活躍していた同馬が、名門C・ウォラー厩舎への移籍初戦で見事2年振りの勝利を飾った。
昨年は出走を希望していながらも、出走枠から外されたコックスプレートの出走権を早々に手にして念願の同レース制覇への好スタートを切った。
本来ヒューミドールに騎乗予定だったD・ソーントン騎手が怪我をしたため、乗り替わりで同レースの騎乗を手にしたD・レーン騎手は「調教の様子から状態は良さそうでした。ソーントン騎手の怪我は非常に残念でしたが、久しぶりにこの馬とコンビを組む機会が頂き、そして勝つことが出来てよかったです」とコメント。
またシドニーでは、10月17日に開催される芝世界最高賞金レースのジ・エヴェレストに向けての重要なレースであるG3・コンコードS(芝・1000m)が行われ、VIC州年度代表馬のネイチャーストリップと、SA州年度代表馬のガイトラッシュの対決が注目された。
両馬共に好スタートから、ネイチャーストリップがいつも通り積極的な競馬を見せるが、マークをするように真後ろに付けていたガイトラッシュが残り50mできっちりと差し切り直接対決を制した。
(取材:川上鉱介)