設立当初は中山競馬場の芝1200mだったが、1980年以降は2002年の馬場改修工事による中山競馬場振替を除き、東京競馬場の芝1400mコースで行われている。歴代優勝馬の中には
タワーオブロンドンや、
グランプリボス。さかのぼれば
ウメノファイバーやグラスワンダーなどの名前もあるが、過去10年間の優勝馬で、3歳秋以降の重賞競走に勝ったのは3頭のみ。基本的には仕上がりの早そうな馬を狙いたい。
過去10年間で3着以内となった30頭中、21頭が前走1着馬。2着以下から巻き返した馬9頭中7頭が前走重賞を使っていた馬で、例外はくるみ賞2番人気2着から巻き返した11年優勝の
レオアクティブと、すずらん賞1番人気5着で11年2着
サドンストームのみ。
1〜3番人気馬は5勝2着4回3着3回と堅調傾向で、1番人気馬は2勝2着2回3着2回だ。
キャリアが浅い馬同士で難解な1戦だが、新潟2歳S2着◎
ブルーシンフォニーに期待する。今回は1400mへの距離短縮がポイントになりそうだが、母ブルーストーンはJRAで1200m戦4勝馬という
スピード馬だった。リステッドレース(準重賞)勝ちの3代母アドネスクは名種牡馬デインヒルダンサーの半妹で、欧州の名門ファミリー。本馬はスクリーンヒーローとの配合で
パワーと加速力に優れるマイラー配合となった。デビュー戦を飾った東京競馬場で初の重賞タイトルを狙っている。
○
モントライゼは小倉2歳S2着馬。おじに欧州の名マイラーとして活躍したメディシアンがいる血統で、母の父ネイエフは英チャンピオンSとドバイシーマクラシックの優勝馬。ゴール寸前で勝ち馬の決め手に屈してしまったが、あれはやや強引な競馬ゆえだろう。ダイワメジャーの産駒だから、本質的にはス
プリンターというよりも
パワーで押し切るタイプのマイラーのはずで、200mの距離延長はこなしてくれるはず。
楽しみなのは▲
リフレイム。父の
アメリカンファラオは米国三冠馬。キーンランドのセプテンバーセールの取引馬で、母のケ
アレスジュエルは米国の牝馬三冠競走のひとつアラバマS含み7戦5勝。BCレディスクラシックでは1番人気に支持された活躍牝馬だった。まだまだ荒削りの内容だが、それでも2連勝。母系をたどれば本邦輸入種牡馬カコイーシーズがいる血統で、奥も深そうだ。
もう1頭楽しみなのは△
ユングヴィだ。母の
ハンナは、新潟2歳S2着
アンブロークンや、ほぼ同時刻に行われるファンタジーSに出走する
サルビアの半姉で、父
ミュゼスルタンは2014年の新潟2歳Sをレコード勝ちし、骨折、休養を経て出走したNHKマイルC3着、ダービー6着という素質馬だった。不完全燃焼の競走生活だったが、種牡馬として楽しみな馬を送り出してくれた。
函館の2歳王者△
リンゴアメの3代母は快速
メイワキミコで、その半弟には不良馬場の皐月賞を制したハワイアンイメージがいる血統。今回は距離延長とコース変わりが鍵になりそうだが、不敗の重賞ウイナー。軽視はできない。最後に、超が付く大型馬の良血△
レガトゥスのレースぶりにも注目したい。