【有馬記念予想】“負けないオンナ”が注目! 外枠不利が明らかなグランプリを攻略するための狙いどころとは!?/JRAレース展望

2020年12月26日 17:03

14年の有馬記念で、内枠を利して勝利したジェンティルドンナ。過去に穴を開けた激走馬も、内枠に潜んでいることが多かった(撮影:下野雄規)

 有馬記念は2014年に完全ドラフトで枠順抽選会が行われ、1番クジを引いたジェンティルドンナが2枠4番を選択。有終の美を飾ったように、舞台となる芝2500mは内目の枠が圧倒的に有利なコースだ。

 外回りの3コーナーからスタート。最初の4コーナーまでの距離は約192mと短いため、最初のコーナーで多頭数の外を回ってしまうとロスが大きくなり、その後に内目に進路を取るにしても、仕掛けどころに制約を受けるからだ。

 近2年こそ逃げ馬のキセキやアエロリットが外枠に入り、ロスを嫌って最初の4コーナーまでにハナに立とうと、序盤からペースを引き上げたことで隊列が縦長となり、枠順の有利不利よりも逃げ、先行馬は不利という、脚質の有利不利の影響を強く受けた。

 ペースが遅くなればなるほど、外目の枠の馬は不利を受ける。実際に過去10年で5F通過が63秒0と最もペースが遅かった2014年は、14番枠のゴールドシップや15番枠のジャスタウェイはロスの大きい競馬で3着、4着に敗れている。

 逃げ馬が内枠に入って逃げた場合には、無理なくハナを主張できるので、そこまでペースが上がらず、外目の枠は不利。逆に逃げ馬が外枠に入った場合には、序盤からペースを引き上げてハナを奪おうとするため、逃げ、先行馬が不利な展開になりやすいので、このポイントは必ずチェックしてほしい。

 また、有馬記念は過去10年で菊花賞4着以内馬が4勝。2014年には、トゥザワールドが菊花賞16着大敗から2着に巻き返したこともあるように、前走菊花賞組が優勢だ。理由としては「古馬はジャパンCを大目標にしていることが多いこと」、「長距離を経験している優位性があること」、「3歳馬はこの時期に一気に成長する傾向があること」の3つが挙げられる。

 今年は菊花賞馬の4着以内は不出走だけに、古馬にチャンスが巡ってくるが、ジャパンCの好走馬は不振で、昨年のジャパンCを制したスワーヴリチャードは有馬記念では12着と大敗。

 2014年のエピファネイアも、ジャパンCでは2着ジャスタウェイを4馬身突き放す強い内容だったが、有馬記念では上手くレースを運びながらも外枠でロスの大きい競馬になったジャスタウェイに先着を許している。

 確かに、ジャパンC組は過去10年の有馬記念で3度優勝しているが、それらはすべてジャパンCの3-4着馬。それどころか2011年には、ジャパンCで8着に敗れたエイシンフラッシュが内枠の優位性を生かして2着に巻き返しているほど。このことからも前走ジャパンCで凡退した実績馬は狙えても、好走した馬は狙いづらいものがある。

 また、先々週の香港Cでは、エリザベス女王杯で16着に敗れたノームコアが巻き返しVを決めたが、同馬はエリザベス女王杯でラビットのようにオーバーペースで逃げて大失速している。上位馬は展開に恵まれて好走した馬ばかりだけに、レベルも首をかしげざるを得ない。

 そうなると、前走ジャパンC凡退馬や天皇賞・秋組が有力になるだろう。前走で能力を出し切れなかった、長距離適性のある馬を狙いたいものだ。
(文=山崎エリカ)

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