【黒船賞予想】 人馬ともに例年以上の好メンバーが集結! 混戦模様の一戦を目利きの地元記者はどう見た?/地方競馬レース展望

2021年03月15日 18:33

昨年の兵庫GTを制したサクセスエナジー。DG全5勝がすべて1400m戦と、まさにこの距離のスペシャリストといえる(撮影:稲葉訓也)

 明日16日(火)、高知競馬で唯一の交流重賞・第23回黒船賞(サラ系4歳以上・1400m)が行われる。入場制限や表彰式に勝利騎手の登壇なし等、さまざまな制限付きではあるが、まずは無事に開催できることに感謝したい。

 過去の傾向を振り返ると、当然、上位にはJRA勢の顔がズラリと並ぶが、近年はやや臨戦過程に変化があるように感じる。以前はフェブラリーSや根岸Sといった重賞出走組が強かったが、昨年はバレンタインS8着からラプタスが勝利し、2着が大和Sで4着だったテーオージーニアス。また一昨年は大和S1着からヤマニンアンプリメが2着するなど、オープン出走組が幅を利かしている。

 一昨年の勝ち馬であり、3年連続の黒船賞参戦となるサクセスエナジーは強豪に違いはないが、前走でバレンタインSを勝っているスリーグランド、前々走ですばるSを勝っているテイエムサウスダンあたりは近年のトレンドに合致するだけに、注目に値する存在といえるだろう。

 今年は上記3頭のほかにJRA勢はグリム、ノボバカラが参戦。地方他地区もモジアナフレイバー、ヴァケーション、インペリシャブル、ドライヴナイトと役者揃いであり、地元高知もスペルマロン、アイアンブルー、ブラゾンドゥリスという好メンバーとなったが、手綱を握るジョッキーもじつに豪華。

 昨年の牡牝馬3冠ジョッキーである福永祐一騎手、松山弘平騎手に加え、過去黒船賞2勝の武豊騎手、同4勝の岩田康誠騎手、そして地方他地区も吉原寛人騎手を筆頭に腕達者が揃った。なかでも、ノボバカラと赤岡修次騎手のコンビは興味深い。

 2005年に西川敏弘騎手がM.デムーロ騎手の代打騎乗としてノボトゥルーとコンビを組み、2着して以来のJRA所属馬と地元騎手とのコンビ結成。両馬ともにノボ冠の森秀行厩舎所属馬であり、またともに9歳時でのことと共通点が多い。

 近2年はサクラレグナムとのコンビで5、4着と地元代表としての活躍を見せているが、今年はまったく違う立場での参戦。ぜひ好騎乗で沸かせてほしいところだ。

 サクラレグナムの回避で出走が叶ったブラゾンドゥリスはご存知、2017年の黒船賞の勝ち馬。バレンタインSを勝っての重賞初勝利となったが、その後は紆余曲折あり、2020年暮れに高知へ移籍すると翌年元日の準重賞、初夢特別を優勝。

 大高坂賞3着、だるま夕日賞2着と黒船賞選考競走で結果を残したことで、何とか大一番への出走に漕ぎつけた。2009年のフサイチバルドル以来、地元勢は馬券に絡めていないが、スペルマロン、アイアンブルーともども健闘を祈りたい。
(文=風間恒一)

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。