今週デビュー予定のダンテスヴュー(写真中央、7月28日撮影:井内利彰)
先週の新潟ダート1800m。除外が出ることは予想されていたが、13頭とはなかなかの頭数。ただ、うち2頭は同日の新潟芝1600mへ再投票して出走が確定しているので、11頭が権利持ちの状態となっている。
ただ、先週の当欄にも記したように、2週後に新潟ダート1800m、小倉ダート1700mといった同類の条件がある。そのため、ビーストアタック(栗東・安田隆行厩舎)は「小倉まで待ちます」(安田隆行調教師)というように、すぐに目標を定めやすい番組構成となっている。
来週から小倉開催が始まることもあり、これから除外が出る可能性は低くなると思われるが、8月14日の新潟芝1400mに限っては牝馬限定戦ということもあり、除外が出る可能性もありそう。
【8月14日(土) 新潟芝1600m】
◆ラティツィア(牝、父ハーツクライ、母アジアンミーティア、栗東・中竹和也厩舎)
半兄に2015年新潟大賞典を勝ったダコール(父ディープインパクト)、半姉にルシュクル(父サクラバクシンオー)がいる血統。兄や姉に似ている部分という質問をしてみると「このきょうだいは父の特徴を出すところがあるので、兄にも姉にも似ていなくて、ハーツっぽいかな」と中竹和也調教師。
本馬は7月2日にグリーンウッドから栗東へ入厩。ゲート試験に合格した後も在厩して、坂路での追い切りを積み重ねている。8月4日の坂路では新馬を追走して、1馬身ほど先着。時計は4F53.9秒、1F12.6秒をマークしている。「いい感じに動けているし、初戦から楽しみ」と同師。
なお、鞍上は三浦皇成騎手が予定されている。
【8月15日(日) 新潟芝1800m】
◆ダンテスヴュー(牡、父キングカメハメハ、母クロウキャニオン、栗東・友道康夫厩舎)
半兄に2013年弥生賞を制したカミノタサハラ(父ディープインパクト)、同じく半兄に同厩舎で管理され、昨年のホープフルSを3着というG1実績があるヨーホーレイク(父ディープインパクト)がいる。
こちらは父がキングカメハメハであるが「兄の方が少し重い感じで、こちらの方がディープっぽい軽さがある」とは友道康夫調教師。
5月に栗東でゲート試験を合格した後、一旦放牧へ出て、7月2日にノーザンFしがらきから帰厩。坂路とCWを併用して、3週前追い切りではジュンライトボルト、2週前追い切りではユーキャンスマイルと併せており、しっかりと負荷がかけられている。
1週前追い切りはレースで騎乗予定の福永祐一騎手が跨り、CWでの3頭併せ。最後の直線では最内から一瞬で前を追い抜いて先着している。
「動きはいいし、マイルにも対応できるスピードがありそう。かといって、距離は延びても適応することができそうだし、距離には融通が利くと思います」と同師。
【8月15日(日) 小倉芝1800m】
◆アレマーナ(牝、父キングカメハメハ、母フロアクラフト、栗東・松下武士厩舎)
半姉ラヴォルタ(父ロードカナロア)は東京芝1600mで新馬勝ち、叔母にはフラワーCなど重賞で3勝を挙げているコントラチェック(父ディープインパクト)がいる血統。
本馬は5月19日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩して、ゲート試験を合格した後、リフレッシュ放牧を挟んでの再入厩。
松下武士調教師は「今回は20キロほど馬体重が増えて帰ってきました」ということで、やはり成長力がありそう。
1週前追い切りはレースで騎乗予定の松山弘平騎手が跨り、坂路で4F52.7秒をマーク。「ジョッキーは『まだ緩さはあるけど、いい動きでした』と話していたので、いい感触を掴んでもらえたようです」と同師。
【8月14日(土) 札幌芝1500m】
◆モンゴリアンキング(牡、父Kingman、母Minorette、栗東・安田隆行厩舎)
父Kingmanは現役時代にジャックルマロワ賞など、G1で4勝を挙げている。日本で活躍する産駒は今年のNHKマイルCを優勝したシュネルマイスターやチューリップ賞を勝ったエリザベスタワーなど。
本馬は4月3日に山元トレセンから栗東へ入厩して、ゲート試験に合格し、その後、4月28日に坂路で4F54.6秒の追い切りを消化。
「ある程度の動きはできましたが、現時点では成長を促した方がいいだろうということで、山元へ放牧に出しました」と当時の安田隆行調教師。今回は函館競馬場へ直接入厩し、函館Wでの追い切りを消化。「先々週、先週としっかり動けたようですね」と同師。
パワーがありそうなタイプだけに、洋芝が合いそう。
鞍上は池添謙一騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)