まだまだ伸びしろがあるホウオウルーレット(c)netkeiba.com
秋の東京開催が幕を閉じ、今週からは師走の中山開催がスタートする。GI馬の弟など楽しみな血統馬がデビューを予定しており、中京でも藤沢和雄厩舎の良血がスタンバイ。それぞれの初陣に注目だ。
【12月4日(土) 中山ダート1800m】
◆ホウオウルーレット(牡、父ロージズインメイ、母オメガフレグランス、美浦・栗田徹厩舎)
現6歳の半兄にオメガパフューム(ダートGI4勝=東京大賞典3連覇、帝王賞)、いとこにエテルナミノル(愛知杯)がいる。先々週の追い切りはウッドチップコースで5F68.5-1F12.1を計時。先週はダートコースで追われ、3頭併せの最内でラスト1F11秒台をマークしている。「気性的にもムキになるようなところがないし、いいフットワークをしている。現状でも水準以上に動けているし、まだまだ伸びしろがあると思います」と栗田徹調教師。鞍上は横山和生騎手を予定している。
【12月5日(日) 中山芝2000m】
◆キタサンドーシン(牡、父キタサンブラック、母スルターナ、美浦・奥村武厩舎)
一族からはローレルゲレイロ(高松宮記念、スプリンターズS)、ディープボンド(京都新聞杯、阪神大賞典、フォワ賞)が出ている。父キタサンブラック×母の父キングヘイローの配合はイクイノックス(東スポ杯2歳S)と同じだ。当初は夏の新潟で下ろす予定だったが、馬体が細くなったために立て直した。11月24日の追い切りはウッドチップコースで5F69.3-12.0を計時。28日にもラスト1F11.8をマークしている。「細身の体形で思うように身が入ってこないけど、走りは軽い。ストライドが大きく、いい脚を長く使えそうなタイプだと思います」と奥村武調教師。鞍上は横山和生騎手を予定している。
◆スプレッドアウト(牡、父ハービンジャー、母エールデュレーヴ、美浦・田村康仁厩舎)
伯父のBethrahは愛1000ギニーの勝ち馬。祖母の全姉にレーヴドスカーがおり、レーヴディソール(阪神JF)、アプレザンレーヴ(青葉賞)、レーヴミストラル(青葉賞)の近親にあたる。先々週の追い切りはウッドチップコースで6F83.3-1F12.5を計時。先週は5F67.1-1F12.2をマークし、ひと追い毎に時計を詰めている。「素直な性格でコントロールは利くし、ゆったりと走る。じわじわと長く脚を使うし、スタミナがありそうなタイプです」と高木調教助手。鞍上は三浦皇成騎手を予定している。
【12月5日(日) 中京芝2000m】
◆レッドモンレーヴ(牡、父ロードカナロア、母ラストグルーヴ、美浦・藤沢和雄厩舎)
名牝エアグルーヴの孫にあたり、伯母にアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯連覇)、伯父にルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、いとこにドゥラメンテ(皐月賞、日本ダービー)など一族にはGI馬が並ぶ。11月24日の追い切りはウッドチップコースで6F86.0-1F11.7を計時し、レッドラディエンス、ワールドコネクターとの3頭併せで併入。28日には坂路で4F54.8-12.0をマークしている。「じっくりと成長を待った。やり過ぎないように乗っているけど、やろうと思えば動く。今のところは順調。まだ若いけど、いい馬ですよ」と藤沢和雄調教師。鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)