今週は通常に戻っての、中山・阪神・中京での3場開催。加えて土曜日夜〜深夜にかけてはドバイワールドカップもある豪華な週末となる。
重賞も目白押しで、まず土曜日にGII日経賞(中山芝2500m)とGIII毎日杯(阪神芝1800m)。そして日曜日にはダートGIII
マーチS(中山ダート1800m)と、春のGIシリーズの開幕を告げるGI高松宮記念(中京芝1200m)が行われる。
今週はやはり高松宮記念にスポットを当てて馬券の傾向を探っていこう。
1.1番人気より2&3番人気が活躍する?
今週もまずは1番人気馬の成績チェックから。
高松宮記念では過去10年1番人気馬はわずか2勝。春の重賞のなかでもかなり勝率の低い一戦だといえる。過去10年の成績は【2-1-3-4】。勝率20パーセント、連対率30パーセント、馬券圏内率60パーセント。信頼性はかなり低いと言わざるを得ない。勝利していたのは
ロードカナロア(13年1番人気)と
ビッグアーサー(16年1番人気)。共通項としては「1番人気・関西馬・5歳牡馬」ということ。今年はそれに当てはまる1番人気なのかどうか…。
反して、2番人気馬は【3-3-0-4】、3番人気馬は【2-3-3-2】と明らかに1番人気より好成績である。馬連の軸にするなら連対率60パーセントの2番人気馬。3連系の馬券軸にするならば圏内率80パーセントの3番人気馬ということなのかも?
ちなみに過去10年で1〜3番人気で馬券圏内独占したのは3回(12年・16年・21年)。1〜3番人気以外が1着になった年は3回(15年・17年・20年)で、それぞれ4番人気・5番人気・9番人気馬が勝っている。ちなみに2桁人気馬の勝利はなし。さらに1〜3番人気までが揃って馬券圏内から外れるということもない。
2.荒れ想定するならばキーワードは○番人気?
次に配当の傾向を見ていこう。
上位人気がそれなりに活躍しているレースなので、配当的には堅い年のほうが多いが、やはり1番人気が馬券圏外(15年・18年・19年・20年)となった年はそれなりに荒れている。一方、1〜3番人気で独占された年は当然ながらどの馬券種もガチガチの堅い配当だった。
狙って面白そうなのは馬連。過去10年で万馬券以上が2回(14年・19年)。これはどちらも「3番人気馬1着&人気薄馬2着」という組み合わせだった。その2回ともに2着となっているのは「牡6歳の関東馬」。今年でいえば3番人気ならば
メイケイエールあたりだろうか。牡6歳関東馬で当てはまるのは
ナランフレグだけとなった。
3連複と3連単の配当傾向は強く出ていない。荒れているのは19年と20年で、19年は「人気薄が2&3着」、20年は「人気薄馬が1着」というのが要因。さらにどちらの年も1番人気は飛び、馬券軸になっていたのは3番人気馬だった。荒れ想定でいくならば主要キーワードは「軸を3番人気馬から」ということだろう。
3.なぜか強い○枠の関東馬?
高松宮記念は、さほど関西馬圧倒という感じはない。
過去10年でいえば、確かに関東馬はわずか1勝(関西馬8勝・海外馬1勝)のみなのだが、2&3着になることが多く、過去10年馬券圏内30頭中9頭は関東馬となっている。
そのなかでも特に強さを発揮するのが「4枠に入った関東馬」。
16年から20年まで毎年、馬券圏内にこの条件に当てはまる馬が必ず絡んでいる(16年4枠8番
アルビアーノ3着・17年4枠7番
レッドファルクス3着・18年4枠7番
ナックビーナス3着・19年4枠7番
ショウナンアンセム3着・20年4枠8番
グランアレグリア2着)のだ!
なかでも
ナックビーナスは10番人気、
ショウナンアンセムは17番人気という人気薄だった。しかし残念ながら今年はこのパターンは出ず…。関東馬はどこまでやれるのか。
4.ローテ前走は「3つのレース」で独占されることもある?
最後は前走ローテについて。
これは前走、阪急杯組、
シルクロードS組、オーシャンS組が目立っている。
阪急杯組は近3年で4頭が馬券圏内。
シルクロードS組は17年と18年で連勝、19年と20年も馬券圏内になっている。オーシャンS組も過去10年で7頭が馬券圏内になっている。
ただ今年は出走メンバーにこれらの前走組が多いので、上手な絞り込みをするのは難しそう。ただ12〜14年は、それらの3つのレースの前走から1頭ずつで上位独占。ほかの年も、馬券圏内に2頭が入っていることのほうが多い。これらの前走をすべて除外する馬券はこれまで成立していない。
(netkeiba編集部)