牧場でも高く評価されているダノンザタイガー(撮影:竹之内元)
東京の開幕週では土日に芝1600mのメイクデビューが行われ、ノッキングポイント(上がり3F33.2)モリアーナ(上がり3F33.0)の勝ち方が光った。
過去にはイスラボニータ、ロードクエスト、ステルヴィオ、グランアレグリア、サリオス、サトノレイナス、コマンドラインなどが開幕週のマイル戦で勝ち上がっており、前記の2頭も今後の動向から目が離せない。
今週の東京(2週目)では芝1800mのメイクデビューが組まれている。
過去にはユーバーレーベン、メジャーエンブレム、マイネルフロストなどが勝ち上がっており、今年も注目の一戦になりそうだ。
【6月12日(日) 東京芝1800m】
◆ダノンザタイガー(牡、父ハーツクライ、母シーズアタイガー、美浦・国枝栄厩舎)
2020年のセレクトセールに上場され、取引価格は2億9700万円。母は米G1・デルマーデビュータントSを勝ち、同国の2歳牝馬チャンピオンに輝いた。伯父のSmiling Tigerも米G1を3勝している。
「うちの厩舎に所属した上の2頭(シーズアメジャー、タイガーオーキッド)は体質が弱くて使えなかったけど、そんなところもなく順調。軽い走りをするし、気持ちの面にも前向きさがある。距離的には長めのところがいいと思う。牧場でも高く評価されていたし、先々まで楽しみにしています」と国枝栄調教師。
鞍上は川田将雅騎手が予定されている。
◆グランサバナ(牡、父ドレフォン、母エンジェルフォール、美浦・田村康仁厩舎)
伯父に重賞3勝&皐月賞3着のフサイチホウオー、伯母にGI・2勝(阪神JF、オークス)のトールポピーと秋華賞を制したアヴェンチュラがいる。
「1頭になると気を抜くようなところがあるけど、促せば走っていくし、併せているうちは動く。ある程度、距離はこなせそうなタイプ。背中がいいし、まだまだ変わってくると思います」と高木調教助手。
鞍上はD.レーン騎手が予定されている。
【6月11日(土) 東京芝1400m】
◆コンエネルジア(牡、父Frankel、母レディイヴァンカ、美浦・手塚貴久厩舎)
母は米G1・スピナウェイSの勝ち馬。「立派な馬格をしている。まだ追い出してからスッと反応しないところがあるけど、そのあたりが良くなってくれば…。ひと追い毎に締まってきたし、持っているエンジンはいい」と手塚貴久調教師。
鞍上はD.レーン騎手が予定されている。
◆フィンガークリック(牝、父マインドユアビスケッツ、母アンバーミニー、美浦・水野貴広厩舎)
父は現2歳が初年度産駒。叔母にローズS3着のオーマイダーリン(現2勝クラス)がいる。
「牝馬にしては馬格があるし、ガッチリとしたタイプ。いいスピードがありそう」と水野貴広調教師。
鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
【6月12日(日) 函館芝1200m】
◆エリカキルシェ(牝、父マインドユアビスケッツ、母ゴルトキルシェ、美浦・宮田敬介厩舎)
伯父にAnimal Kingdom(ケンタッキーダービー、ドバイワールドC)がいる。当初から函館でのデビューを目標にしてきた。
「トモにボリュームがある体形的にも短い距離が合いそう。気がいいし、初戦から動けるタイプだと思います」と宮田敬介調教師。
鞍上は横山和生騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)