2019年の函館記念覇者マイスタイル。巴賞では9着だった(撮影:武田明彦)
1965年に創設され、現在ではサマー2000シリーズの第2戦にも指定されている重賞・函館記念(3歳上・ハンデ・GIII・芝2000m)。その前哨戦として知られている巴賞(OP)だが、たびたび「巴賞組(=巴賞から函館記念に出走したメンバー)は奮わない」と言われる。今回、巴賞→函館記念に向かった過去10年の出走馬の成績を調査してみた。
結論から記載すると、勝率は1.8%、連対率は10.9%、複勝率は14.5%となる。過去10年の函館記念のうち、前哨戦に巴賞を使っていたケースは55回。このうち函館記念を制したのは2019年のマイスタイルのみ。2着のケースが5回存在するが、3着は2012年のミッキーパンプキンと2016年のツクバアズマオーのみだ。
また「巴賞→函館記念」の臨戦過程でいずれも好走したのは過去10年でツクバアズマオー(3着→3着)のみ。たとえば上述したマイスタイルは巴賞で9着。2019年の函館記念で2着となったマイネルファンロンは巴賞で12着に大敗していた。
出走55回のうち、着外が47回。巴賞と函館記念でともに馬券圏内に入ったのは一例のみ。裏を返せば、巴賞組を狙う場合には、前走を叩き台として本番に照準を合わせてくる出走馬に目を光らせてみるのが良いだろう。最後に、今年の「巴賞組」の出走馬一覧を記載する。
※馬名(巴賞の着順)の順。
サトノクロニクル(3着)
ウインイクシード(4着)
ランフォザローゼス(6着)
アイスバブル(10着)
ジェネラーレウーノ(11着)