後の二冠馬を降した舞台で好走が期待されるライラック(撮影:下野雄規)
昨年1着のファインルージュ、20年4着のマジックキャッスル、19年3着のカレンブーケドールなど近年は後の活躍馬を多く輩出。以前の当レースは秋華賞との繋がりも薄く目立たないレースであったが、重賞に格上げされた16年以降でそのイメージは完全に払拭された。
1.より短い距離の実績に注目
重賞格付け以降の6回で3着以内に入った18頭中、14頭にはマイル重賞で連対した実績あるいは、1600m〜1800mの1勝クラス以上を制した実績があった。これに該当しない馬では、昨年1番人気17着のエクランドール、一昨年1番人気9着のスカイグルーヴ、18年3番人気13着のサラス、17年2番人気6着のルヴォワール、17年3番人気9着のホウオウパフュームなど上位人気でも凡走するケースが多い。
2.距離延長組は苦戦傾向
過去6回で、前走から距離短縮となる馬は連対率18.8%・複勝率28.1%、前走も2000mだった馬は連対率17.4%・複勝率21.7%なのに対し、距離延長となる馬は連対率4.2%・複勝率8.3%。より短い距離の実績は求められるが、前走からのローテーションという観点では距離延長組は苦戦傾向。
3.控えてきた馬が優勢
過去6回で、前走4角3番手以内だった馬は[2-1-2-32]で複勝率13.5%なのに対して、4角7番手以下だった馬は[2-4-3-34]で複勝率20.9%。中山2000mは牝馬にとってタフな条件であるから、位置取りの利で粘り込もうとするタイプは苦戦しがちなのかもしれない。
ライラックはデビュー前から注目されていた馬で、既にGIで好走している馬らと比べても見劣らないポテンシャルは持っている。桜花賞とオークスではいずれも2桁着順に終わったが、中山ではフェアリーSで後の二冠馬スターズオンアースを降した実績があり、コース替わりで巻き返してきそう。