南関東牝馬2冠馬スピーディキック(撮影:高橋正和)
9月15日(木)川崎競馬場で行われる戸塚記念(3歳、SI、ダ2100m)。ひと夏を越して成長を遂げた3歳実績馬が一堂に会する一戦で、2018年からは南関東ローカルグレード最上位のSIに格付けされている。
今年は牡馬・牝馬のトップホースが出走。東京ダービーを制し南関東の世代頂点に輝いたカイルと、南関東牝馬2冠を達成し中央馬相手に互角の走りを見せたスピーディキックの対決は注目だ。他にもひと夏を越して力を付けてきた上がり馬が加わり、豪華なメンバーが揃った。主な出走馬は以下の通り
■カイル(牡3、浦和・小久保智厩舎)
“トーセン”の冠名でお馴染みの島川隆哉氏が所有する今年の東京ダービー馬。2021年6月に浦和競馬でデビューし、同年8月大井競馬で行われた特別戦で初勝利。その後はハイセイコー記念や京浜盃など重賞でも好走を見せた。東京ダービーは6番人気の伏兵評価ながら、2番手からしぶとく脚を伸ばして2馬身差快勝。大一番で重賞初制覇を飾っている。今回は休み明けとなるが、3歳王者として負けられない一戦だ。
■スピーディキック(牝3、浦和・藤原智行厩舎)
ホッカイドウ競馬でデビューし、エーデルワイス賞を制すなど重賞で活躍。年末を前に浦和競馬に移籍し、迎えた東京2歳優駿牝馬では鋭い末脚を見せて4馬身差の圧勝。NARグランプリ2歳最優秀牝馬にも全会一致で選出された。3歳時も勢いは衰えず桜花賞、東京プリンセス賞を制して2冠達成。関東オークスは3着に敗れたが、中央馬相手に互角の走りを見せた。牡馬の強力馬相手にはなるが、関東オークスと同じ舞台で巻き返しを図る。
■グッドボーイ(牡3、船橋・張田京厩舎)
昨年8月に船橋競馬でデビューすると、強靭なスピードを武器に2連勝。続く平和賞は700mの距離延長ながら、勝ち馬から0.9差の6着となり長期休養に入った。今年7月浦和競馬での復帰戦では、鋭い末脚を発揮し古馬相手に完勝。続く芙蓉賞でも600mの距離延長を克服して勝利し出走権を掴んだ。鞍上の庄司大輔騎手は2002年に上山競馬でデビュー。今年20年目を迎える大ベテランで、悲願の重賞初制覇が懸かる。
他にも鋭い決め手が武器のライアン(牡3、浦和・小久保智厩舎)、桜花賞(浦和)の2着馬ティーズハクア(牝3、船橋・山中尊徳厩舎)、高知優駿の3着馬コスモポポラリタ(牝3、大井・宗形竹見厩舎)などが出走予定。