1996年の新設当時からGI競走に格付けされたレースで桜花賞・オークスとともに牝馬三冠路線の最終戦に位置付けられている。第1回からすべて京都競馬場の内回り2000mコースで行われてきたが、今年も大阪杯と同じ阪神競馬場内回り2000mで行われる。
過去10年間で1番人気馬は【4-1-0-5】。3番人気以内馬は【8-5-2-15】どちらかといえば堅調傾向だが、昨年は1番人気の
ソダシが消えて、最速上がりの
ファインルージュが2着。小回りで、ゴール前に急坂が待ち構えるコースだけにタフな個性が求められる。
◎
スタニングローズはフラワーカップの優勝馬で、オークス2着。2歳時はどこか歯車が噛み合わないようなレースを続けてしまったが3歳シーズンは4戦3勝。
オークス以外は負けていないし、そのオークスも最後の直線で1度は先頭に立つ、強い内容だった。ひと夏を越した前走は14kg増の馬体重に加えて大外枠からのスタートだったが、最後はしっかりと勝ち切った。まだ、ゲートに不安を残すものの、すぐにリカバリーできる器用さと二の脚を持っており、そこから長く使える末脚が武器。阪神内回りコースに適した個性といえる。春の雪辱を期待する。
〇
スターズオンアースは春の2冠馬。桜花賞は0秒1差に上位5頭がひしめく混戦だったが、距離延びたオークスでは2着馬に0秒2をつけた。改めるまでもなく
ドゥラメンテ産駒で祖母が仏オークス馬。少なくとも早熟ではない。
春の2冠馬が秋華賞へとぶっつけで挑むのは
アーモンドアイ、
デアリングタクトに続くものだが、大きな違いはこちらが両前脚の骨折明けという点。それでも最後の直線で不利を受けた桜花賞、大外枠を引いてしまったオークスを勝ち切った能力と底力から3番手以下には落とせない。
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ストーリアは三面川特別優勝馬。2歳8月にデビューしたものの勝ち上がったのは3歳3月。そのため春のクラシックは出走すら叶わなかった。それでもしっかりと間隔を空けながら、オークス前日に行われた
カーネーションC、そして三面川特別と3連勝で重賞初挑戦がGI競走の舞台となった。3代母シンコウラブリイで、祖母レディミューズはオークス4着。大きく体重を増やしながら2連勝というのも心強い。
△
ナミュールは桜花賞1番人気で、オークス3着。そのオークスは426kgでの出走だった。能力は疑いようがないが、やはりもう少し馬体が欲しい。休み明けはむしろプラスではないか。
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アートハウスはオークス2番人気で、ローズS優勝馬。スタート前にアク
シデントがあったオークスを参考外とすればまだ底を見せていない。