◆第47回エリザベス女王杯・G1(11月13日、阪神競馬場・芝2200メートル)
日本の牝馬頂上決戦に外国馬が参戦するのは、2011年以来となる11年ぶり。当時は英国馬の
スノーフェアリーが連覇を飾り、もう1頭の
ダンシングレインは16着に敗れている。今回の
マジカルラグーンは、
スノーフェアリーと同じアイリッシュオークス制覇の実績を引っ提げての来日。オーナーは日本でも馬主資格がある張月勝氏だが、参戦するからには勝算あっての渡航とみたい。
<エリザベス女王杯の外国馬成績>
2003年
タイガーテイル(仏)3着
アナマリー(仏)8着
2004年
ウォートルベリー(仏)15着
2005年
サミットヴィル(英)16着
2008年
トレラピッド(仏)10着
フェアブリーズ(独)16着
2009年
シャラナヤ(仏)4着
2010年
スノーフェアリー(英)1着
アーヴェイ(加)16着
2011年
スノーフェアリー(英)1着
ダンシングレイン(英)16着
マジカルラグーンの父
ガリレオは日本で44頭の産駒がデビューしているが、日本の高速馬場に
フィットしているとは言い難い。勝ち上がった23頭が29勝をマークしたが、内訳は芝=22勝、ダート=7勝。しかも、最高実績は2勝クラスの勝利までだった。
しかし、連覇を飾った
スノーフェアリーと共通するのがアイリッシュオークス制覇の実績だ。同レースが開催されるカラ競馬場は右回り。最後の直線がほぼフラットで
スピードが要求されるものの、起伏に富んだ構造でタフなコースと言える。主戦のフォーリー騎手が「(3戦全勝の)右回りがいい。(改修中の)京都ではなく阪神でレースを迎えられることをうれしく思っている」と断言したのは、何かしらの手応えを感じているからこそ。11年ぶりの外国馬参戦は円安を背景とした単なる出稼ぎではないかもしれない。