勝島王冠に出走するカジノフォンテン(撮影:高橋正和)
12月8日(木)に大井競馬場で行われる勝島王冠(3歳上・SII・ダ1800m)。東京大賞典のステップレースとなっており、勝ち馬には優先出走権が付与される。毎年南関東のトップホースが一堂に会する一戦だが、今年は16頭中12頭が重賞ウイナーという特に豪華な顔触れとなった。
カジノフォンテン、アランバローズ、タイムフライヤーのJpnI/GI馬3頭に加え、JRAで重賞3勝を挙げたスワーヴアラミスなど実績馬が目白押し。出馬表を眺めているだけでも心躍るようなメンバーが揃った。発走予定日時は8日(木)の20時10分。主な出走馬は以下の通り。
■カジノフォンテン(牡6、船橋・山下貴之厩舎)
一昨年の勝島王冠を制し、続く東京大賞典では勝ち馬オメガパフュームからクビ差の2着に好走。続く川崎記念ではリベンジを果たし、JpnI初制覇を飾った。さらに同年5月のかしわ記念も制してJpnI2勝目を挙げ、NARグランプリダートグレード競走特別賞を受賞。その後も今年のかしわ記念で地方馬最先着を果たすなど、一線級で活躍が続く。久々の勝利を挙げ、再びグレードタイトルを掴みたい。
■アランバローズ(牡4、船橋・林正人厩舎)
強靭な逃げ脚を武器に若駒の頃から活躍し、2歳時には無傷で全日本2歳優駿を制したほか、3歳時には東京ダービーを制した世代屈指の実績馬。一時は武器の逃げ脚が鳴りを潜め連敗したが、今年9月の千葉ダートマイルを逃げて勝利すると、続くサンタアニタトロフィーでもクビ差2着に好走と完全復活を果たした。他の逃げ馬との兼ね合いは鍵になるが、自らの武器を発揮して久々の重賞制覇を目指す。
■タイムフライヤー(牡7、大井・村上頼章厩舎)
2歳時にホープフルSを制しGI馬となり、3歳時には牡馬クラシック三冠を皆勤。4歳2月の京都記念まで芝路線を歩んだ。その後はダート路線へ転向し、5歳夏にエルムSを制してJRAの芝ダート両重賞制覇を果たす。その後も今年2月のフェブラリーSで5位入着、南関東転入後にはマイルグランプリで3着に入るなど息の長い活躍を見せている。今回は約2年半ぶりの重賞制覇に期待したいところ。
■スワーヴアラミス(牡7、大井・荒山勝徳厩舎)
芝では勝ち星を挙げられなかったが、ダート転向後はコンスタントに勝ち上がり2020年のマーチSで重賞初制覇。その後も重賞やOP特別に出走を重ね、2021年のエルムSを制したほか、今年1月の東海Sでは目の覚めるような末脚で追い込み重賞3勝目を挙げた。今秋からは南関東に活躍の場を移し、富士見OPを制し浦和記念は8着。前走は小回りと不良馬場で末脚を活かせなかったが、広い大井の外回りで末脚爆発に期待したい。
■ライトウォーリア(牡5、川崎・内田勝義厩舎)
南関東転入初戦のスパーキングサマーCはスタート後に挟まれる不利もあり、得意の逃げに持ち込めず11着。しかし前走の埼玉新聞栄冠賞では、スタートしてすぐに先手を取ると、2周目3コーナー付近から後続を引き離すように逃げ、ラスト1F15.1という消耗戦に持ち込んで優勝。一変で重賞初制覇を果たした。JRAで挙げた5勝全てが右回りのダート1800m。得意の舞台で重賞連勝を狙う。
その他にも、マイルグランプリを制したゴールドホイヤー(牡5、川崎・岩本洋厩舎)。昨年の覇者コズミックフォース(牡7、大井・藤田輝信厩舎)などが出走。
今年の南関東牡馬クラシックを制したミヤギザオウ(牡3、大井・森下淳平厩舎)、カイル(牡3、浦和・小久保智厩舎)など3歳勢にも注目だ。