サウジアラビアRCで逃げ粘って2着に入ったグラニット
◆第74回朝日杯FS・G1(12月18日、阪神競馬場・芝1600メートル)
サウジアラビアRCはG3に昇格した16年以降の勝ち馬から17年
ダノンプレミアム、19年
サリオスと2頭の朝日杯FS王者が生まれ、20年
ステラヴェローチェは同2着、18年
グランアレグリアは牝馬の挑戦で3着と、わずか6年で4頭が馬券に絡んでいる。今年は
ドルチェモアが2番手から上がり最速33秒4の末脚で差し切ったが、2着の
グラニットも軽視はできない存在だ。
好スタートからハナを奪い、後続を引き離す大逃げに持ち込んだ。前半1000メートル通過は57秒8とレース史上最も速いラップを刻みながら、直線に入っても粘りに粘って連対を確保。大和田調教師は「前走は勝つにはどうしたらいいかを考えたとき、先行してなるべく後ろを離した逃げという意見でオーナー、調教師、騎手とも一致しました。あのペースで行ってもあそこまで粘れるというのが分かりました」と収穫を口にする。
最後は勝ち馬の決め脚に屈したが、3着には2馬身半差。走破時計1分33秒6は1分32秒7の2歳レコードが出た
サリオスにこそ劣るものの、
グランアレグリアの1分34秒0、昨年1着
コマンドラインの1分36秒4をしのぎ、2着でも決して侮れない。大和田師は「筋肉がついて成長しているし、芯が入ってきたというか中身が伴ってきました。切れるタイプではないですし、前で運ぶことになると思います」と積極策を示唆。今回も自分のペースで飛ばし、頂点を狙う。(西山 智昭)