競走馬登録を抹消し誘導馬を目指すサイモンサーマル(撮影:橋本健)
2019年にJRA交流競走のはりまや盃を制するなど、JRA全10場への出走を達成したサイモンサーマル(セ8、美浦・根本康広厩舎)が9日付でJRAの競走馬登録を抹消された。今後はJRA馬事公苑にて繋養されて誘導馬を目指す予定。
サイモンサーマルは父エイシンフラッシュ、母サイモンドルチェ、母の父ジャングルポケットという血統。
2018年1月、中京競馬場での新馬戦でデビューし、3走目となった同年5月の新潟競馬場での未勝利戦で初勝利を挙げた。2019年には高知競馬場でのはりまや盃で2勝目。その後、5〜6歳にかけての2年間は出走数が30回に至るなど、タフネスと自在性を武器にファンを魅了した。2022年12月、中山競馬場での3歳以上2勝クラス戦がラストランとなり、通算戦績は59戦2勝。
【澤田昭紀オーナーのコメント】
「サイモンサーマルは、一流馬でなくともその馬の個性と力量に合わせて、自身が光る領域を持てるんだということを実証してくれました。本当にありがとう。その延長線上に今回のような嬉しい話があるとしたら、JRA関係者を始めファンの方々に感謝しかありません」
【根本康広調教師のコメント】
「朗報です。競走馬が長く現役でケアされる幸せ。それをオーナーサイドがよく理解して頂いているから、私もここまでやれた。この馬には大いに楽しませてもらったし、新境地を学んだ。全くもって頭がさがります。ついては立派な誘導馬になってほしい」