藤田菜七子騎手=美浦・根本康広厩舎=は、今週も小倉で9鞍(土曜3鞍、日曜6鞍)に騎乗する。
先週は4日の小倉1Rで大先輩である武豊騎手の前人未踏の4400勝という偉業を目の当たりにした。「本当にすごい記録ですし、目の前で見ることができてよかったです。私も武さんに少しでも近づけるように、日々精進しようと気が引き締まりました」。さらに福永騎手の小倉最後の騎乗も見届けた。「福永さんは競馬
サークルに残られるので、寂しい気持ちはないと思っていましたが、改めてセレモニーを見て、これで一緒に乗るのは最後だったんだなと実感しました。武さん、福永さんの直線での競り合いはすごかったです。両先輩とも尊敬する存在で、一歩でも近づけるように努力しようと思います」と名手たちの熱い勝負から大いに刺激を受け、さらなる精進を誓った。
前走が自身の手綱で馬券圏内に導いたパートナーが4頭と好ラインアップだ。日曜10Rの
エニシノウタは同馬の持ち味である末脚を存分に引き出し、昇級初戦で連対を確保した。再度同条件の今回は「前走は大逃げした馬がいて、展開的に難しかったですね。ただ、昇級戦でもメドが立ちました。牝馬限定で改めて期待したいですね」と気合が入る一戦だ。
日曜2Rの
アイファースキャンはデビューから4戦全てに騎乗し、一戦ごとに着順を上げ、前走は3番手から2着に粘り込んだ。今回は前走と同様にダート1000メートル戦だが「ゲートをポンと出てくれて上手に走ってくれる馬です。前走はあと少しだったので、何とか勝ちたいですね。勝ちに行く競馬をしたいです」と今度こその構えだ。
土曜3Rの
サンランシングは前走が3着。序盤は後方2番手から4角をロスなく立ち回り0秒3差の3着に好走した。「前走は前には行けなかったのですが、脚をためて最後に伸びてくれました。中間ずっと乗っていますが、馬の雰囲気は変わらずいいですね。この条件は合っているので、いい競馬ができればいいですね」と勝ち負けに持ち込めるか。
土曜6Rの
サンスレッドも芝のマイル戦だった初戦から2ハロン短縮した前走が先行してしぶとく粘り込み、3着と初戦の15着から一変した。「まだ幼く成長の余地がありますが、ゲートは出ますしセンスがいいですね。状態は変わらずいいので、再度同じ条件でいい競馬ができればいいですね」と立ち回りのうまさを生かす構えだ。
【土曜小倉】
3R・
サンランシング(牝5歳、美浦・堀内岳志厩舎、父ロージズインメイ)
6R・
サンスレッド(牡3歳、美浦・深山雅史厩舎、父
ファインニードル)
12R
ミナモトフェイス(牝4歳、栗東・清水久詞厩舎、父
キタサンブラック)
【日曜小倉】
2R・
シャインルピナス(牝3歳、美浦・小桧山悟厩舎、父
トーセンラー)
3R・
アイファースキャン(牡3歳、美浦・根本康広厩舎、父
アイファーソング)
5R・
ウインステイトリー(牡3歳、美浦・上原博之厩舎、父
ディーマジェスティ)
8R・
グロリアスアポイ(牝4歳、栗東・千田輝彦厩舎、父
グロリアスノア)
10R・
エニシノウタ(牝5歳、栗東・笹田和秀厩舎、父
キズナ)
12R・
エイシンディアデム(牝5歳、美浦・根本康広厩舎、父ディープインパクト)