前走根岸Sを制したレモンポップ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
今週も開催は「東京・阪神・小倉」の3場。
日曜日の重賞は、小倉競馬場でハンデ戦の芝中距離・小倉大賞典(GIII・小倉・芝1800m)。そして東京競馬場では、2023年初のGIとなるダート頂上決戦・フェブラリーS(GI・東京・ダート1600m)が行われる。
注目レースはなんといってもGIフェブラリーS。地方からの強豪牝馬、海外からの参戦もあるという興味深い一戦となりそうだ。いつものように過去10年データを使って馬券のヒントを探っていこう。
1.1番人気は活躍するレース?
まずは上位人気の成績チェックから。
フェブラリーSでは過去10年、1番人気馬は4勝。成績は【4・2・2・2】。連対率は60パーセント。馬券圏内は80パーセントというかなりの好成績を収めている。近年、カフェファラオ(21年)・モズアスコット(20年)・インティ(19年)と1番人気は3連勝していたが、昨年はレッドルゼルが6着敗退。かわりに2番人気だったカフェファラオが連覇するという結果になっている。
ちなみにその2番人気馬成績は【3・2・0・5】。3番人気馬成績は【1・0・2・7】。2番人気馬は馬券圏内50パーセント、3番人気馬は同30パーセントという成績だ。上位人気はそれなりの成績。上位人気3頭がすべて圏外に消えることはほぼないレース。そんなケースは同レースがGIに昇格して以降98年に1度あっただけである。軸は上位3番人気から選ぶのが正攻法といえる。
2.枠番の有利不利はある?
東京ダート1600m戦は、ダート戦ながらスタート地点は芝という特徴あり。外枠のほうが少し芝を長く走れるコース形態となっているが、枠番による有利不利はあるのだろうか。
過去10年、1着馬がもっとも多いのは2枠(3回)。逆に1着馬が出ていないのが5枠と8枠となっている。それでも5枠は、2・3着絡みが6回で最多となっている。もっとも成績出ていないのは1枠。1着馬が1度出ているだけで2・3着がない。
3.どうして関西馬優勢?
フェブラリーSで優劣が顕著なのは、東西の比較である。
過去10年、関東馬で馬券になっていたのはたった2頭しかいないのだ。
それが16年2着&18年1着ノンコノユメと、21年&22年連覇のカフェファラオ。とはいえ関東馬は参戦自体が少なく、過去10年の参戦数はのべ24頭。成績は【3・1・0・20】ということになる。
今年は関東馬からは4頭が出走予定。なかでもレモンポップは人気になりそうだし、テイエムサウスダンも昨年2着時は栗東・飯田雄厩舎所属で、今年は美浦・蛯名正厩舎からの出走。今年の関東馬成績がどうなるかは興味深いところだ。馬券的には関東馬をどう扱うかがキモになってきそうだ。
一方、今年注目したいのは海外からの参戦となるシャールズスパイト。フェブラリーSの海外馬参戦は初となるが、かつてのジャパンカップダートでは03年フリートストリートダンサー1着などがある。取捨判断は難しいところだが注意はしておきたい。
さらに地方競馬からの参戦のスピーディキックも要注意。地方からは、過去に99年のフェブラリーSで2番人気からメイセイオペラが勝っている。地方馬の24年ぶりの快挙はあるのだろうか。
4.前走根岸Sはやはり好相性?
最後は好走馬のローテ傾向について。
過去2年の馬券圏内馬はすべて「前走根岸Sかチャンピオンズカップ」で占められている。
特に「前走根岸S組」はフェブラリーSと相性が良く、近7年はすべて馬券圏内に入っている。しかも根岸Sで1着・2着、どちらの馬が必ず馬券になっている。
今年は残念ながら「前走チャンピオンズC」がいない。しかも前走根岸S2着だったギルデッドミラーが故障によって引退になってしまった。となるとやはりレモンポップの馬券軸濃厚ということかも…。それとも根岸S組から別の馬が台頭するのだろうか。
(netkeiba編集部)