今週は引き続き「中山＆阪神＆福島」の3場開催となる。

　重賞は、まず土曜日に中山競馬場で障害GIの中山グランドジャンプ(JGI・中山・障4250m)と、阪神競馬場でアーリントンC(GIII・阪神・芝1600m)。そして日曜日に阪神でアンタレスS(GIII・阪神・ダート1800m)、中山競馬場ではGI皐月賞(中山・芝2000m)が行われる。

　今週はやはりクラシック3冠の幕開けとなる皐月賞にスポットを当て、いつものように過去10年データを使って馬券の傾向を探っていこう。

1.人気上位馬はそれなりに活躍する？

　いつものように、まずは人気上位馬の成績チェックから。

　1番人気馬は、過去10年で3勝。ロゴタイプ(13年)・サートゥルナーリア(19年)・コントレイル(20年)の3頭が勝っている。成績は【3・1・2・4】で馬券圏内キープ率60パーセント。まずまずの成績といえる。

　対する2番人気馬はイスラボニータ(14年)とエフフォーリア(21年)の2勝。成績は【2・2・0・6】。3番人気馬はドゥラメンテ(15年)の1勝だけで【1・3・2・4】。上位人気はそれなりに成績を収めているようだ。

　一方、それ以外の人気馬は4勝。ディーマジェスティ(16年8番人気)・アルアイン(17年9番人気)・エポカドーロ(18年7番人気)、そして昨年のジオグリフ(22年5番人気)だ。

　ちなみにディーマジェスティは前走共同通信杯1着。アルアインは前走毎日杯1着。エポカドーロは前走スプリングS2着。ジオグリフは前走共同通信杯2着。いずれも前走ではキッチリ好走できている。他に人気馬がいるだけに押し出されて中位〜下位人気になっている馬たちである。今年もそんな馬たちが多くいる。

2.なぜか活躍する8番人気？

　すでにGIレース3勝、先日のGII日経賞でも1着になっているタイトルホルダーも、3歳の皐月賞(2着)では8番人気に過ぎなかった馬。だがこの8番人気馬というのが、皐月賞ではなかなか活躍しているのだ。成績は【1・1・3・5】馬券圏内キープ50パーセントで上位人気馬とさほど成績に遜色はない。ヒモには入れておきたい人気順。今年はどの馬が8番人気になるのだろうか。

　一方、2ケタのいわゆる人気薄馬たちの成績はどうかというと…。過去10年・10番人気以降で、馬券圏内になっているのは17年12番人気ダンビュライトだけ。やはり人気薄でも狙うならば9番人気までということかも…。

3.「ラッキーセブンの伝説」は活きている？

　これは昨年ついに途絶えてしまったデータなのだが、皐月賞では17年〜21年まで5年連続で「馬番7番馬が連対」していた。

　17年7ペルシアンナイト(4番人気2着)・18年7エポカドーロ(7番人気1着)・19年7ヴェロックス(4番人気2着)・20年7サリオス(3番人気2着)・21年7エフフォーリア(2番人気1着)という好成績だったわけだ。

　しかし昨年馬番7番に入ったのは12番人気ボーンディスウェイ。やや人気薄過ぎの(？)せいか、結果は14着と振るわなかった。ただこれまで結果を出していた馬たちは「前走2着以内の皐月賞7番人気以内」の馬。

　そして今年、馬番7番に入ったのは人気馬ファントムシーフ。条件には当てはまるだけにかなりプラス材料となりそうだ。

4.勝利は関東馬優勢だけど馬券圏内は関西馬？

　ほかの気になるデータは…

【関東馬か関西馬か？ 】
近2年での連対馬はすべて関東馬。過去10年でも関東は6勝していて優勢だ。しかし馬券圏内30頭とすると、関東13頭・関西17頭。やや関西馬勢のほうが優勢となっている。

【ローテはどこから？ 】
　1着馬の前走は、過去10年で5頭が「前走共同通信杯」組。しかも前走共同通信杯1・2着のどちらか。今年もファントムシーフとタッチウッドは要注意となる。

【1着馬の父は？ 】
　過去10年、1着馬の血統は、父ディープインパクトが3頭。ほかはドレフォン・エピファネイア・ロードカナロア・オルフェーヴル・キングカメハメハ・フジキセキ・ローエングリンがそれぞれ1頭ずつとなっている。ディープ以外は複数回優勝馬を出していない。今年はそのディープ産駒は出走なし。

　今年、人気上位になりそうなファントムシーフはハービンジャー産駒、ソールオリエンスはキタサンブラック産駒。さて今年の1着馬はどの産駒になるのだろうか？

(netkeiba編集部)