【六車奈々のナナイロ馬券】「もう一度、食べてみたいグルメは？」と聞かれたら、迷わず答える味がある。栗東トレセンにある食堂の「にゅうめん」だ。

　私は20代の頃、ターフトピックスレポーターとして毎週トレセンに通っていた。トレセンの朝は、早くて寒い。夏が近づいても早朝は肌寒かった。まだ暗いうちにトレセンに着くと、スタンドの食堂から、だしのいい香りが漂う。

　「わかめにゅうめん1つ！」「はいよ！」

　あっという間に出てくるにゅうめん。まずはお汁を飲んでみる。おいしい。だしの利いたお汁が、まだ眠い体にしみ渡る。あまりにおいしくて夢中で食べた。…が、食べ切れなかった。異常なほど多いのだ。食べても食べても減らないにゅうめん。「麺半分もできるよ！ここはトレセンだから、体重を気にする騎手もいるからね」とスタッフさんから教えていただいた。なるほど！以来、私は「わかめにゅうめん麺半分！」と注文するようになった。麺半分だと300円ほどだったと思う。肌寒い早朝にスタンドで、はふはふ食べるにゅうめん。サイコーだった。

　今はトレセンに行く機会もなくなってしまった。願わくば、またあの味を堪能したいものだ。栗駒賞は大好きなゴールデンヒーラーから。休み明けでも信じる！馬券は3連複で(7)、(12)から(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(9)、(11)。各200円で計1400円。

　◇六車　奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の49歳。