◆新潟2歳S追い切り(8月23日、栗東トレセン)
第43回新潟2歳S・G3(27日、新潟)の追い切りが、23日行われた。栗東・坂路で追われた良血
ルージュスタニングを、
ヤマタケデスクが「見た」。
異例の参戦だ。友道厩舎は毎年クラシック戦線へ有力馬を送り出しているが、7〜9月に行われる2歳重賞は未勝利。そもそも、02年の開業から使ったことが4回しかない。夏場に新馬勝ちした期待馬はダービー馬の
ドウデュースなど数多くいるが、友道調教師は「無理をすることもないから」と続戦せず、成長を促すことが多かった。
ところが、
ルージュスタニングはここを使ってきた。厩舎としては07年(
アドマイヤフォース=11着)以来、2度目の出走になる。理由のひとつは適性の確認だ。父は米トップサイアーのイントゥミスチーフで、伯父にドバイ・ワールドCなどダートG14勝の米国馬
アロゲートを持つ母系。友道師は「新潟の速い馬場に対応できるか」を見てみたかった。
ただ、最も大きな理由は日々高まる信頼だろう。好位から上がり最速タイとなる34秒3の脚で抜け出した前走を「初戦としては満点。勝ち方も楽だった」と評価する。
だからこそ、攻めている。この日は栗東・坂路で
ドウフォルス(3歳未勝利)との併走で54秒6―12秒1とソフトな調整だったが、2週前に栗東・CWコースで7ハロンから長めを追われ、先週は併せ馬をびっしり。6ハロン81秒2―11秒0で先着した。「体がドシッとして、カイバを食べる。気持ちも落ち着いている。先週の追い切りでは反応が良くなり、切れも出ていましたね」。重賞挑戦は手応えがあるからこそ。並々ならぬ勝負気配を感じる。(山本 武志)