本格化を迎えたウエストオーバー(C)scoopdyga
「凱旋門賞・仏G1」(10月1日、パリロンシャン)
今年も日本の悲願へ向けて、
スルーセブンシーズが欧州最高峰の頂に挑戦する。初の栄冠獲得に立ちはだかる有力外国馬を紹介する。
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着実に力をつけてきた4歳馬
ウエストオーバーが混戦を断つ。22年は愛ダービーを圧巻の走りで制し、G1初制覇を挙げたが、キングジョージ?世&クイーンエリザベスSで5着に敗れ、続く凱旋門賞では離された6着-。古馬の壁に跳ね返される形となった。
ただ、約半年後のドバイシーマクラシックで見違える姿を披露。
イクイノックスの2着に好走したことを足掛かりに、コロネーションCでも2着。サンクルー大賞では
ザグレイや
テュネスといった実績馬を早め先頭で押し切り、愛ダービー以来となるG1タイトルを手にした。
前走のキングジョージ?世&クイーンエリザベスSは、古豪
フクムとのし烈なたたき合いに。デッドヒートの末に頭差の2着に敗れたものの、勝ちに等しい内容だった。23年に入ってからは(2)(2)(1)(2)着と安定感は抜群で、22年とは臨戦過程、充実度が違う。
パリロンシャンは天気次第で馬場状態が大きく変わるが、ドバイ・メイダンの軽い芝、フランス・
サンクルーの渋った芝どちらにも実績があるように、馬場を問わないタイプなのは大きな強みだ。本格化を迎えた
フランケル産駒が、一気に世界の頂点を極めるか。