◆第48回エリザベス女王杯(11月12日、京都・芝2200メートル)追い切り=7日、栗東トレセン
第48回エリザベス女王杯(12日、京都)で、G1初制覇を狙う
マリアエレーナが7日、滋賀・栗東トレセンのCWコースで追い切りを行った。シャープな反応で、1200メートル79秒2―11秒7の好時計をマークし、好調をアピール。牡馬相手の戦いで力をつけてきた歴戦の5歳だけに、牝馬限定G1での激走ムードが高まっている。
G1初制覇を狙う
マリアエレーナが、栗東・CWコースで恒例の火曜追いを行った。1周目でゆったり態勢を整え、2周目が“本番”。道中は
リラックスした身のこなしだったが、直線ではしっかり追われ、ムチも入った。反応良く加速し、1200メートル79秒2―11秒7の好時計をマーク。高島助手は「良かったのではないでしょうか。体を大きく見せますし、420キロ台の馬には見えない」と充実ぶりにうなずいた。
これまで重賞は全12戦中9戦が2000メートル。前走のオールカマーは2200メートルで、1ハロンの延長がカギだった。有利とは言えない8枠14番だったが、中団から果敢にロングスパート。0秒2差4着と力を示した。同助手は「あの距離をこなしたことで、自信を持って挑める」と胸を張る。
さらに、相手も強敵ぞろいだった。勝った
ローシャムパークは重賞連勝を飾り、2着の
タイトルホルダーはG13勝馬。首差及ばなかった3着馬の
ゼッフィーロも、先週のアルゼンチン共和国杯を制した。今回のメンバーで唯一G1を勝っている
ジェラルディーナ(6着)にも先着。同助手は「中山の坂2回を克服して、しっかり走り抜けてくれた」と目を細めた。
近5戦は牡馬混合重賞で争ってきたが、今回はこれまで馬券圏内を外したことがない牝馬限定重賞。一流ホース相手に戦ってきたことは、確実に武器になる。「2200メートルもジョッキー(三浦)も(連続して)2度目。(前走で)不安要素が取れたので、京都に替わるけど、うまく立ち回ってくれるのでは」と同助手。これまで挑んだG1は、昨年の天皇賞・秋が7着、今年の大阪杯が5着。牝馬同士なら、“三度目の正直”で、栄冠をつかみとる。(水納 愛美)
◆オールカマーVTR 今年は国内外のG1ホース3頭が出走した豪華メンバー。競走中止となった天皇賞・春以来の実戦で、1番人気の
タイトルホルダーがマイペースの逃げに持ち込んだ。直線では前走で函館記念を勝った
ローシャムパークが好位から力強く抜け出し、1馬身1/4差をつける重賞連勝。
マリアエレーナは中団から脚を伸ばし、2着の
タイトルホルダー、3着の
ゼッフィーロにタイム差なしの4着に入った。