今月8日に行われた引退式のパンサラッサ(撮影:下野雄規)
23年のサウジC覇者
パンサラッサ(牡7、栗東・矢作芳人厩舎)が10日、JRAの競走馬登録を抹消した。今後は北海道新ひだか町の
アロースタッドで種牡馬になる予定。同日、JRAがホームページで発表した。
パンサラッサは父
ロードカナロア、母ミスペンバリー、母の父モンジューという血統。
19年9月に阪神の2歳新馬でデビュー。3戦目で勝ち上がると、翌年6月に2勝目を挙げた。そこから中1週で挑んだラジオNIKKEI賞で2着に好走。以降もOPの芝中距離戦を中心に活躍し、21年の福島記念で重賞初制覇。この頃から後に世界を驚かせる大逃げの
スタイルを確立していった。
5歳を迎えた22年、初戦の中山記念を逃げ切り2つ目のタイトルを獲得してドバイターフへ出走。ゴール板で3頭が馬体を並べる大接戦となったが、英の昨年覇者
ロードノースとの同着で勝利。
パンサラッサの名が世界に知れ渡った瞬間だった。秋には天皇賞(秋)に出走。1000m通過57.4という大逃げを打ち、
イクイノックスの2着に粘り込んだ。23年の初戦は3歳時以来となるダート戦、サウジCへ出走。ここでも逃げの
スタイルは崩さず果敢にレースを運び、強豪
カントリーグラマーの追撃もしのいで勝利。1000万ドルという世界最高額の1着賞金を獲得した。
その後ドバイWCへ転戦も帰国後に繋靱帯炎を発症。8カ月の休養からジャパンカップで復帰すると、道中は後続との差が計れないほどの大逃げを打ち、最後まで世界の競馬ファンを沸かせターフを去った。通算成績は27戦7勝。
(JRAのホームページより)