【東西ドキュメント・栗東=10日】
ウインバリアシオンの現役時といえば
オルフェーヴルの好敵手で、11年のクラシック2戦(ダービー、菊花賞)に加え、13年の有馬記念でも2着。ただ、G1馬か否かの差は大きく、引退後の2頭は
オルフェーヴルが勇躍、社台スタリオン入りしたのに対し、
ウインバリアシオンは青森県十和田市のス
プリング
ファームで種牡馬入りだった。競馬のドラマの一つは昔も今も“下克上”。京成杯でうってつけの存在が
ウインバリアシオン産駒の
ハヤテノフクノスケだ。
「青森産。しかも、
ウインバリアシオン産駒で芝を勝ったのはこの馬だけ」
同馬を担当するのは昨年に還暦を迎えた山吉助手。かつて一世を風靡(ふうび)したメジロブライトを担当していた当時から知る菱田は、芝で初勝利のデータに腰が引けたが取材を重ねると、クラシック戦線で活躍できる器では?という気になった。デビュー2戦目の白星は4角先頭で2着に5馬身差。今日の追い切りでいくら動こうが伏兵に違いない。地味な青森産にエールを送りたい。