05年の弥生賞を制したディープインパクト(撮影:下野雄規)
今週末は中山競馬場で弥生賞ディープインパクト記念。現役時代に無敗クラシック三冠を達成するなどGI・7勝を挙げ、種牡馬としても大きな功績を残した同馬をたたえ、2020年に現名称へと変更された。日曜にはばんえいでイレネー記念、週明けには大井でフジノウェーブ記念、船橋でダイオライト記念も控えているが、この機会に日本で行われている「馬名を冠した重賞競走」を調べてみた。
JRAでは現在、シンザン記念、セントライト記念、弥生賞ディープインパクト記念の3競走が実施されている。タイトルになっているのはいずれも三冠馬。ほかに、共同通信杯の副題にトキノミノル記念が付されている。かつては、クモハタ記念やカブトヤマ記念のほか、アラブのセイユウ記念、シュンエイ記念なるレースもあったが、いずれも競走体系の変化で姿を消した。JRAによると馬名がレース名になる明確な基準はなく、「条件として示せるものはない」との回答。今後も顕著な活躍を見せる馬が現れれば、新たな記念レースが生まれるかもしれない。
地方には各地に存在する。オグリキャップ記念は笠松1400mの重賞。当地から中央に転じてGI・4勝を飾った名馬で、レースは92年に創設された。かつては2500mで行われており、97年〜04年の間はダート
グレード競走だった。元祖
アイドルホースことハイセイコーも大井重賞に名を残す。かつては青雲賞という名前だったが、00年に同馬が亡くなったことを受けて翌年に改称。72年の同レースでハイセイコーが記録した1分39秒2のタイムは、驚くべきことに半世紀以上が経過した今なおレースレコードになっている。
ほかにも、道営から中央や海外に挑戦を続けた
コスモバルク、牝馬ながら南関東クラシック三冠を達成した
ロジータなどがレース名に。また、エンプレス杯の「キヨフジ記念」、スパー
キングレディーCの「
ホクトベガメモリアル」、マーキュリーCの「メイセイオペラ記念」のように、副題として付されているケースは地方にも存在する。今年から笠松の
ウインター争覇が、
レジェンドハンター記念に改称されるとのこと。今後もレースタイトルになってくれるような名馬の出現を楽しみに、熱戦を見守っていきたい。
【馬名が由来の重賞レース名】
※副題は除く。24年に実施された重賞のみ。
■JRA
・シンザン記念
・弥生賞ディープインパクト記念
・セントライト記念
■ばんえい
・イレネー記念
■ホッカイドウ競馬
・
コスモバルク記念
■岩手
・ビューチフルドリーマーC
・シアンモア記念
・トウケイニセイ記念
■南関東
・フジノウェーブ記念
・ダイオライト記念
・
フリオーソレジェンドC
・ハイセイコー記念
・ロジータ記念
■笠松
・ライデンリーダー記念
・オグリキャップ記念
・
ラブミーチャン記念