競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
9日の弥生賞ディープ記念は
ファウストラーゼン(牡、西村)がV。3着に入った
ホープフルSと同様に向正面からまくって3角で先頭へ。直線では
ヴィンセンシオ(牡、美浦・森一)とのたたき合いを制して重賞初制覇を決めた。心肺機能が高く、長くいい脚を使う持ち味を鞍上の杉原Jが存分に引き出した。次走は皐月賞(4月20日・中山、芝2000m)を予定。
1番人気の
ミュージアムマイル(牡、高柳大)は4着。レースを振り返って、師は「稍重の発表以上に馬場状態が悪かった印象で、走りづらそうでした」と敗因を分析した。次走は短期放牧を挟んで皐月賞を予定。朝日杯FS2着でポテンシャルの高さは証明済みで、良馬場なら巻き返しは十分に可能だ。
8日のフィリーズレビューは
ショウナンザナドゥ(牝、松下)が中団追走から直線で外へ持ち出すと、メンバー最速タイの上がり3F34秒8をマークし、前の馬をまとめてかわして重賞初制覇を決めた。レースを振り返って、師は「馬体が回復して、いい状態で臨めました。現状は輸送距離が短い関西圏の競馬場がいいですね。千四でも流れに乗れていましたし、いい勝ち方でした」と笑顔で話してくれた。次走は引き続き池添Jで桜花賞(4月13日・阪神、芝1600m)を予定。「デビューの時からクラシックを意識していた馬ですからね。また千六に戻りますが、今回と同じような競馬ができれば楽しみ」とG1制覇を見据えた。
チューリップ賞3着の僚馬
ビップデイジー(牝)について、師は「ペースが遅かったですし、うまく壁をつくれずに力んでいました。G1の方がペースが流れてくれると思いますし、阪神JF(2着)で能力の高さは示してくれていますので」と本番での巻き返しを誓った。
早くも2歳馬が栗東に入厩し始めている。吉岡厩舎には
ホワイトフレイムス(牡、父
ポエティックフレア、母イルーシヴゴールド)、
オーロラボレアリス(牝、父
コントレイル、母エスキモーキセス)が入厩し、ともに14日にゲート試験を合格した。前者の印象について、田嶋助手は「おとなしくて、扱いやすい感じですね」。後者も「父に顔が似ている感じです。賢そうで、いい雰囲気ですね」と感触は上々だ。(馬サブロー栗東支局・塩手)