「天皇賞(春)・G1」(5月4日、京都)
栗東在籍時、熊本産馬として初のJRA重賞制覇を果たした
ヨカヨカを追い続けた私としては、この馬を扱わない訳にはいかない。青森産馬として注目される
ハヤテノフクノスケは、オールドファンにとってはまさに夢の詰まった血統背景の持ち主だ。
月日が流れるのは本当に早く、
オルフェーヴル世代の“名脇役”として活躍した父
ウインバリアシオンも17歳になったそう。重賞勝ちは11年青葉賞&14年日経賞の2つのみだが、G1での4つの銀メダルはファンの記憶に深く刻まれた。14年天皇賞・春では武幸四郎騎手の手綱で、勝った
フェノーメノからわずか首差。その無念の思いは息子に託された。
フクノスケの母系に目をやると、祖母サクラアカツキは94年弥生賞&96年七夕賞を制した
サクラエイコウオーの半妹。自身は00年中山牝馬Sで
レッドチリペッパー、
エイダイクインに次ぐ3着の実績がある。5勝を挙げた3代母サクラハツユキは、93年
エプソムCを制した
サクラセカイオーの半姉。ちなみに、
セカイオーはミホノブルボンが制した92年ダービーで3番人気(12着)に支持されたほどの逸材だった。
果敢に挑んだ昨年の菊花賞は8着に敗れたが、今季に入って“サクラ”の血が開花。父譲りのスタミナ&母系の底力を発揮できれば、歴史的快挙も夢ではないはずだ。