「NHKマイルC・G1」(11日、東京)
過去10年で2勝、2着3回という好成績を挙げている桜花賞組。今年も4頭がエントリーしてきたが、なかでも最先着の4着に力走した
マピュースは、地元と言える東京コースでVが期待される実力馬だ。中3週のローテだが、激走の疲れも癒えて元気いっぱい。17年
アエロリット以来、8年ぶり6頭目の牝馬Vを目指す。
7歳騸馬
ロングランでのマイラーズC制覇に続き、先週の天皇賞・春では8歳の古豪
アラタが西下。メインレースでの存在感が目立つ美浦・和田勇厩舎は、雨の日であっても活気に満ちている。今週のNHKマイルCには3歳牝馬
マピュースがスタンバイ。良績のある東京コースでの飛躍に期待がかかる。
火曜朝は午前8時過ぎに美浦坂路へ。チップの感触を確かめるように4F64秒2-47秒4-16秒0で駆け上がった。担当の鵜澤厩務員は「桜花賞の疲れは全くない。もともと食いの心配はない馬だが、中間もバリバリ食べているし、一戦一戦、成長している」と状態面に太鼓判を押す。
稍重で行われた桜花賞は、発馬で1馬身ほど出遅れ。2枠3番で外に持ち出せず、直線は馬場の一番悪い所を通らされた。厳しい戦いを強いられたが、騎乗した田辺は「その中でも崩れずに走ってくれた」と精神面の強さを評価。世代トップクラスの力は示した。
次なる舞台は東京芝1600メートル。3走前に赤松賞を快勝し、2走前のデイリー杯クイーンCではのちの桜花賞馬
エンブロイダリーの2着に迫った。鵜澤厩務員は「前走は初物尽くし。右回りの阪神をよくこなしてくれた。名前の通り、おとなしくて(馬名はフランス語で)かわいい子。今度は東京コースだからね」と笑みを浮かべる。“ホーム”に戻って、スムーズな競馬ができればタイトル奪取も夢ではない。