オークス2025に出走予定のレーゼドラマ(今年3月撮影、ユーザー提供:Spice Upさん)
 
 開業5年目の辻野泰之調教師が、オークス(3歳牝・GI・芝2400m)の
レーゼドラマ(牝3)でGI初制覇を狙う。
 辻野調教師は81年生まれの43歳。名門・角居勝彦厩舎の調教助手としてキャリアを重ね、19年に調教師試験に合格。21年に開業した。ここまでJRA通算926戦104勝。2年目以降は常に20勝台後半をマーク。重賞は23年のローズSと24年の阪神牝馬Sの
マスクトディーヴァなど8勝を挙げている。しかし、GIは延べ19頭が出走して、22年の高松宮記念の
ロータスランド、23年の秋華賞の
マスクトディーヴァの2着が最高着順。24年のヴィクトリアマイルでは
マスクトディーヴァが1番人気に推されたものの、直線でスムーズさを欠いたことが堪え、無念の3着に終わっている。
 オークスには
レーゼドラマを送り込む。自身がかつて勤めていた社台
ファームの生産馬。2戦目の未勝利を5馬身差で圧勝。続くゆりかもめ賞は上がり勝負が堪えたのか、それとも牡馬相手の競馬だったことが影響したのか、0秒6差の6着に敗れたが、これで終わる馬ではなかった。前走のフラワーCは重賞初挑戦も何のその、2番手から抜け出して2馬身半差の楽勝。一気にクラシックの有力候補に浮上した。これまでレースの上がり3Fが35秒4以上なら2戦2勝。瞬発力には課題が残るものの、持久力勝負なら滅法強い。当然、オークスでもペース一つで勝ち負けになるはずだ。
 辻野調教師は24年のヴィクトリアマイルの
マスクトディーヴァ以来、約1年ぶりのGI出走。待ちに待った大舞台で、今度こそはGIトレーナーの仲間入りと行きたい。