競馬の祭典「第92回日本ダービー」は6月1日、東京芝2400メートルを舞台に行われる。22年に生産されたサラブレッド7950頭のうち、出走がかなうのはわずか18頭。3歳世代の頂点に立つのはどの馬か。
 史上25頭目のクラシック春2冠を狙うのが皐月賞馬
ミュージアムマイル。弥生賞ディープインパクト記念4着から臨んだ皐月賞は勝ち時計1分57秒0のレースレコードV。“マジックマン”こと
ジョアン・モレイラに導かれ、1番人気の2歳王者
クロワデュノールを撃破した。名前は「マイル」だが「距離は問題ないと思う」と高柳大師。“テン乗り”(初コンビ)の
タスティエーラで23年ダービーを勝利した名手
ダミアン・レーンを新たに鞍上に迎え、世代の頂点へ上り詰める。
 捲土(けんど)重来を期すのは24年最優秀2歳牡馬
クロワデュノールと北村友一。無敗3連勝で臨んだ皐月賞は3角から勝ちに動いた分、最後は苦しくなった。初黒星を喫したが、東京スポーツ杯2歳S、ホープフルSと重賞を連勝した世代の
トップランナー。休養明け2走目となるダービーで雌雄を決する。関東馬の総大将は
マスカレードボールだ。ホープフルSは11着と案外な結果だったが、課題だったメンタル面の成長を促し、共同通信杯で重賞初制覇。皐月賞は4角13番手から非凡な末脚を伸ばし“2強”との差を詰め銅メダル。東京コースは2戦2勝。その仮面を脱ぐ時が来た。
 皐月賞組以外の有力馬は3戦全勝とまだ底を見せていない
ファンダム。“ダービー最終切符”を懸けた京都新聞杯の勝ち馬
ショウヘイは、あの
メジャーリーガーをほうふつさせるパンチの持ち主だ。