◆北九州記念追い切り(2日・栗東トレセン)
サ
マースプリントシリーズ第2戦、第60回北九州記念・G3(6日、小倉)の追い切りが2日、栗東トレセンなどで行われた。昨年2着の
ヨシノイースターは、坂路をリズム良く駆けて52秒6―11秒7をマーク。7歳での重賞初制覇に向け、万全の仕上がりとなった。
俊敏な身のこなしで駆け抜けた。昨年の2着馬で、重賞初制覇を狙う
ヨシノイースターは栗東・坂路を単走。序盤から機敏なフットワークで入り、ラスト1ハロンで鞍上が手綱を押して
ゴーサイン。素早くギアを上げて小気味いいリズムを刻み、上々の伸び脚で52秒6―11秒7をマークした。
中尾調教師は「しまいは仕掛けて反応を確認した。予定通りの内容で反応も良かった。感覚的には、いい状態をキープしている」と仕上がりに手応え。3歳6月の初勝利後、昨秋の
セントウルSの後、蹄の状態が悪くなり2度の長期休養があったが、トレーナーは「爪で休んでいる期間が長かったけど、最近はトラブルがない。体質も安定して落ち着きがある」と不安なしを強調する。
前走の春雷Sはそれを裏付けるような勝ちっぷり。トップハンデの57・5キロで鮮やかに抜け出した。「(2着だった)去年も調子が良かったけど、前走の勝ち方も強かった。力は出せる状態」。今年の高松宮記念を制した
サトノレーヴ、重賞5勝の
トウシンマカオと接戦を繰り広げた昨年と遜色ない出来にある。
今回もトップハンデで、前走から0・5キロ増の58キロ。23年に定量戦の船橋S(3勝クラス)で勝っているが、指揮官は「斤量はこなせるけど、他馬との比較だからね。展開や流れで逆転するしかない」とハンデ差をカギに挙げた。克服すれば、秋のG1挑戦が視界に入ってくる。前走からコンビを組む大ベテランの内田が引き続き騎乗。勢いある7歳馬が、5度目の重賞出走で壁を打ち破る。(山本 理貴)