「セレクトセール2025」(15日、ノーザンホースパーク)
衝撃の“種牡馬デビュー”だ。
イクイノックスの初年度産駒は24頭が上場され、23頭が落札。日本競走馬当歳セリ史上2位タイの
ミッドナイトビズー25の5億8000万円を筆頭に、総額は驚異の35億6500万円となった。同馬の父でもある
キタサンブラック産駒は初日の1歳馬に続いて当歳も大人気。5億円の
シンプリーグロリアス25を筆頭に、上場13頭中11頭が落札(うち2頭主取り)で18億6600万円。2日間の合計で43億4600円となった。(※価格は全て税抜き)
いまや市場の主役となった父に続けとばかりに、
イクイノックスが初年度産駒から大台突破を連発。華々しい種牡馬デビューを飾った。
手始めは
キャンプロック25(牡)。鼻白まで父に似た青鹿毛が上場されるといきなり2億3000万円のハンマー。金子真人HD(株)が落札した。リザーブ価格7000万円から1億円まではジリジリと競り上がったが、大台突破後はせきを切ったようにとんとん拍子。軽々と2億円を超えた。
現役時代に管理した木村師は「素晴らしい評価をしてくださりホッとしています。多くのオーナーが評価してくださって純粋に感動しています。当時の自分が
イクイノックスの120%を出したつもりですが、それが報われた気持ちですね。
キタサンブラックともまた少し違うところがありますね。種牡馬としてお父さんに食らいついていってくれればいいですね」と感激していた。
最も
ヒートアップしたのは世界の頂点を極めた馬同士の配合。
ミッドナイトビズー25(牡)だった。この日の最高落札額で、歴代最高額にあと2000万円と迫る5億8000万円。1億円からスタートし、5億円到達まで声が掛かり続けた。
母は20年の第1回サウジC覇者(2位入線繰り上がり)で米G1・5勝を含む13勝。初子(父
カーリン)を産んだ後、ノーザン
ファームが購入し、持ち込み馬として生まれた
ミティリーニ(牝2歳、父タピット、栗東・高野)がデビューを待っている段階だ。
上場された24頭中、リザーブ5000万円で主取りとなったケースがあったものの、1億円超が11頭でうち2億円以上が6頭。落札された23頭の平均は破格の1億5500万円だ。間違いなく、当歳
セッションの活況をけん引する主役だった。