「スプリンターズS・G1」(28日、中山)
秋のG1シーズンの開幕を告げる電撃戦。今年も各路線から
スピード自慢が集まった。データ班が猛プッシュするのが
トウシンマカオだ。重賞5勝と実績は十分。始動戦の
セントウルSは3着にやぶれたものの、叩いて型通りに状態は上向いている。今度こそ、念願のG1初制覇達成なるか-。
史上6頭目の同一年春秋ス
プリントG1制覇へ視界は良好だ。
サトノレーヴは3月の高松宮記念でG1初制覇。3度目の挑戦で待望のタイトルをつかんだ。その後はチェアマンズSP(香港)、クイーンエリザベス2世ジュビリーS(イギリス)と海外G1で連続2着。その実力を世界に向けてもアピールした。
19日のモレイラを背にした美浦Wでの1週前追い。道中は3頭併せの3番手。圧巻は直線手前から。内に潜り込み、先行していた2頭を一気に突き放した。その瞬発力は電光石火という表現がぴったり。抜群の切れ味を見せつけてのフィニッシュだ。6F83秒0でラスト1Fは驚異の10秒7。鞍上は「仕掛けた時の反応がすごく良くて、残り400メートルから200メートルがすごくいい脚でした。状態はすごくいいです」と納得の表情を浮かべた。
まさに細心の注意を払っての金曜追いだった。その理由について堀師は「木曜日が非常に暑い日で翌日の方が気温が下がることから金曜追いに変更しました。1週前追い切りをしっかりやりたかったので、より環境のいい日を選びました」と説明。まさに陣営の青写真通りに進んでいる。
G1初挑戦だった昨年は1番人気で7着。それでも勝った
ルガルとは0秒4差と着順ほど負けてない。立場を変えて、今年はG1馬として迎え撃つ一戦。勝てば、現役最強ス
プリンターの座は不動のものになるはずだ。