◆第14回アルテミスS・G3(10月25日、東京・芝1600メートル、稍重)
勝ち馬に後のG1優勝馬が名を連ねる出世レースの2歳牝馬G3は10頭立てで争われ、2番人気で川田将雅騎手騎乗の
フィロステファニ(牝2歳、栗東・中内田充正厩舎、父
エピファネイア)が、直線差し切り重賞初制覇を飾った。勝ち時計は、1分33秒8。川田将雅騎手は2019年の
リアアメリア以来の同レース2勝目。
同馬は兄に2023年の皐月賞馬
ソールオリエンスや、21年ドバイ・ターフ2着の
ヴァンドギャルドを持つ良血。7月の新潟・新馬では、
レイチェル・キング騎手を背に、上がり3ハロン32秒6の末脚を駆使し勝利を飾っていた。
2着は9番人気の
ミツカネベネラ(津村明秀騎手)、3着は3番人気の
タイセイボーグ(佐々木大輔騎手)だった。
川田将雅騎手(
フィロステファニ=1着)「一週前追い切りに乗ったときにとてもいい馬だと理解しました。その分、難しいところはありますが、ここでいいレースができればと思っていました。(難しいところとは)精神的に、どうしても
テンションが高くなりますし、気持ちがあふれてしまうところが強いので、その辺をケアしながらの返し馬と道中でした。(道中は)この流れになるだろうと思っていました。(
マルガを)マークしていたわけではないですね。この馬のリズムで走っていました。(新馬から時計を詰めたが)新馬の時計は気にならないですし、まずはこの重賞をいい内容で走れたことがこの馬にとって大きいですから、これが次につながると思います」
中内田調教師(
フィロステファニ=1着)「強い馬もいた中で、上手に競馬をしてくれたので、いい教育ができました。エピファの子っぽく、力みがちで
テンションが上がりやすいところがあります。レース前も
テンションが上がっていましたが、なんとか我慢してくれました。輸送でも体重が減らなかったし、一つ一つをこなしてくれました。夏からここへかけてしっかり成長してくれましたし、太め感はなかったです。新馬戦はヨーイドンでしたが、逃げている馬がいいペースを刻む中で脚を使ったし、
フィロステファニの能力ですね。一番最初に(厩舎に)入ったときからポテンシャルを感じていました。身体能力があって、走り方がかっこいいですね。それを裏付けする血統もしっかりしています。(距離は)マイルがベストですね。暮れに大きなレース(阪神ジュベナイルF、12月14日、阪神競馬場)がありますし、そこを目標にやっていきたいです」