厩舎にとっても悲願のG1制覇へ準備万端のホウオウビスケッツ
「天皇賞(秋)・G1」(11月2日、東京)
ホウオウビスケッツが毎日王冠2着からの巻き返しへ、準備は万全だ。これまでG1の舞台には4度挑戦し、最高は昨年の天皇賞・秋の3着。精神面の成長が著しく、ここに来て完成の域に入ってきた今ならチャンスは十分。充実の5歳秋。今年こそ厚い壁を突破してみせる。
昨年の3着馬
ホウオウビスケッツが虎視たんたんとG1初制覇を狙っている。前々走の札幌記念は1番人気で7着に沈んだものの、続く毎日王冠では見せ場たっぷりの2着と好走。目標の大舞台へ向けて着実な上昇曲線を描いている。22日の1週前追い切りにも駆けつけた主戦の岩田康も「前回よりも一段階上がっている。落ち着きもあって雰囲気がいいし、状態はすごく良くなっている」と手応えは十分だ。
これまでG1には4度挑戦して17、6、3、5着。何度も厚い壁にはね返されてきたが、心身ともに充実してきた5歳の秋。特に精神面での成長は著しく、折り合いに関しての心配は無用。逃げ、先行を得意戦法としているだけに、さらなる進化も期待できる。成長を見守ってきた奥村武師は「前走のダメージもなく順調に来ていますし、ここにきて馬は完成の域に入ってきている」と、迫り来る本番に向けて自信を見せる。
過去に毎日王冠2着から同年の天皇賞・秋を制したのは84年ミスターシービー、08年
ウオッカ、13年
ジャスタウェイの3頭。そうそうたる名馬たちが顔を並べるなか、
ホウオウビスケッツもその仲間に入る準備はできている。今週からのBコース使用も追い風となりそうで、逃げ濃厚の
メイショウタバルを目標にできる展開利も見込める。管理する奥村武厩舎にとっても悲願のG1初制覇へ機は熟している。