Wコースで追い切ったローシャムパーク(右、馬上はアレクシ・プーシャン騎手)、左はウェイワードアクト(カメラ・荒牧 徹)
◆第63回アルゼンチン共和国杯・G2(11月9日、東京・芝2500メートル)追い切り=11月6日、美浦トレセン
まだ終わらない。昨年のBCターフ2着以来、不振にあえぐ
ローシャムパーク(牡6歳、美浦・田中博康厩舎、父
ハービンジャー)は美浦・Wコースで
ウェイワードアクト(5歳オープン)を2馬身半追走。先週から短期免許で来日しているプーシャンとの道中の息はピタリと合った。最後の直線では鞍上が軽く促した程度で、スッと加速するとゴール手前で並びかけて6ハロン79秒9―11秒6でフィニッシュした。仏の若き名手は「初めて乗ったけど乗りやすかった。過去の映像を見て、前走よりはいいと思う」と好感触。しかし、田中博調教師は「折り合いは全く問題なかったですが、いいところである荒々しさがないので判断に悩みます」と慎重な姿勢を崩さなかった。
昨年の毎日王冠からDDSP(のど鳴り)に悩まされ、前走後に手術を決断した。その効果か、一時症状はかなり緩和されたものの、先週末の追い切り後に再び悪化。そして今回の最終追い切りを迎えていた。プーシャンは「音は聞こえなかったし、息も問題なかった」と
ジャッジすれば、田中博師も「(追い切りに乗った)隣のスタッフからも『鳴ってない』と報告を受けました」と症状は見られず。油断こそできないが“難敵”との戦いはひとまずクリアした。
全てはねのける。海外を含む2度のG1・2着に重賞2勝の実績だけに59・5キロのトップハンデも背負う。トレーナーは「妥当だと思うし、致し方ない印象です。この子は斤量というか、能力を出せるかというところなので大きく気になりません」。ラ
イバルを地力でねじ伏せ、再び輝きを放つ。