笹川翼のエスコートでファンへのラストランを披露したイグナイター(撮影・中山伸治)
6日の園田競馬全レース終了後に、2022、23年と2年連続でNAR(地方競馬全国協会)年度代表馬に選定された
イグナイター(牡7歳、園田・新子雅)の引退式が催された。
別れを惜しむファンに
イグナイターがラストランを披露した。一緒に23年のJBCス
プリント・Jpn1を勝ち取った笹川翼がエスコート。「一番悔しかったのはドバイ・
ゴールデンシャヒーン・G1(24年3月)。自分の技術の未熟さを痛感して、あれで変われた」と相棒に感謝を惜しまなかった。
管理した新子雅師は前日の5日に最後の調教を施して準備を整えた。「レースに向けてではなかったので気楽だったし、思い出をかみしめながら乗った。負けはしたが、(23年の)南部杯でG1級を勝てる手応えをつかんだ。これからの馬たちがいるので(
イグナイター)ロスに浸っていられない」と新たな戦略を練る。
今後は北海道・日高の
アロースタッドで種牡馬入りする。ファンにあいさつした野田善己オーナーは「毎週楽しみにしていたドラマが終わった感じ。兵庫へ転入当初はダート
グレードで勝てればいいなと思っていた。早ければ4年後に子供たちが園田に帰ってくる。夢の続きは、それから」と
イグナイター物語の続編を約束した。