エリザベス女王杯2025に出走予定のケリフレッドアスク(今年9月撮影、ユーザー提供:撃鉄さん)
近10年のエリザベス女王杯において、二桁人気で馬券に絡んだ馬は4頭しかいない。そしてこの4頭には意外な共通項があった。それは中3週での臨戦だったということだ。
古い方から見ていこう。16年に12番人気で2着の
シングウィズジョイと、21年に10番人気で1着の
アカイイト。この2頭は府中牝馬Sを
ステップにしていた。そして22年に12番人気で2着同着の
ライラックは秋華賞組。最後に24年に12番人気で2着の
ラヴェルのオクトーバーSからの臨戦だった。同一の前哨戦ならともかく、3つの異なるレースを経た馬が揃って中3週で高配メーカーとなっているのだから、レース間隔に大きな意味があるのかもしれない。
では、今年のメンバーを見てみよう。昨年までの府中牝馬Sに相当するアイルランドTが中4週となったため、中3週に該当するのは秋華賞を
ステップにした馬のみ。そこで2着だった
エリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)、3着だった
パラディレーヌ(牝3、栗東・千田輝彦厩舎)は上位人気が想定されるので、穴党には
ケリフレッドアスク(牝3、栗東・藤原英昭厩舎)をオススメしたい。
前々走の紫苑Sではマイペースで逃げて重賞初制覇。続く前走では11着に大敗したが、徐々に位置を下げて流れに乗れなかった感じ。あれが実力ではないだろう。確かに相手強化のここでは狙いづらいが、自在性があるのはセールスポイント。名門・藤原英昭厩舎の秘密兵器が、波乱の使者となることを期待したい。