出世レースとして名高いレースで、過去の連対馬には
イクイノックス、
ダノンザキッド、
タイトルホルダー、そして
コントレイルがいて、昨年は
クロワデュノールがここから日本ダービーへの階段を上った。日本ダービーを前に東京競馬場を経験させたい関西馬にとっては重要な位置に置かれている。ワンターンの1800mコースであることから求められるのは
スピードと瞬発力。過去10年間で推定上がり最速馬は[6-2-1-2]というデータは見逃せない。
◎
ダノンヒストリーは、東京競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。スタートは特別速いというわけではなかったが、スタートして300m付近でハナに立つと、前半3ハロンを35.4秒で引っ張り、最後は11.8秒、11.3秒、11.7秒。1分46秒8の勝ちタイムは、1月生まれとはいえ、使い込まれた6月の東京開催で記録された事を考えあわせると、価値が高い。加えて、当時の2着馬は、その後出走していないが、3〜5着馬が次走で勝ち上がっている事も価値を高めている。来年のクラシックを占う意味でも注目の1頭だ。
〇
コッツォリーノは中山競馬場芝2000m未勝利戦優勝馬。この時は積極的にハナを切り半マイル通過49.6秒に落とし込んだとはいえ、最後の3ハロンを11.8秒、11.0秒、11.1秒は坂のある中山コースだけに凄い。最後は2着以下が離れてしまったため流すようにゴールしており、時計はまだ詰まるはずだ。また、この馬のデビュー戦は、本馬を含め2〜5着馬は次走で勝ち上がり、勝ち馬は百日草特別2着。レベルの高い1戦だった。
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サレジオは阪神競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。重馬場コンディションだったために時計の比較は難しいが、前後半の半マイルは49.5秒〜46.7秒だからスローペースだった。序盤は2番手を進んでいたが、こうしたペースを嫌って3角手前から先頭を奪い、そのまま危なげなく最後まで押し切った。4着までが次走で勝ち上がり、3着馬は札幌2歳S3着だから、強い相手に強い勝ち方だった。
△
ローベルクランツは中京競馬場芝2000m未勝利戦優勝馬。大逃げを打つ馬がいる中、序盤は最後方を進み、最後は外から豪快に脚を伸ばした。初戦は
サレジオをクビ差まで追い詰め、のちの札幌2歳S3着馬を2馬身突き放しているのだから、この馬も注目だ。
あとはサウジアラビアRC3着△
ゾロアストロと、新馬戦の勝ち方が印象に残る△
ライヒスアドラー。大型馬の2戦目だけに上積みが期待できる。