◆第26回チャンピオンズC・G1(12月7日、中京競馬場・ダート1800メートル)=12月2日、美浦トレセン
来春定年を控える国枝調教師にとって初めてのJRA・ダートG1出走だ。
シックスペンス(牡4歳、美浦・国枝栄厩舎、父
キズナ)は芝1800メートルでG2を3勝。3月の中山記念ではレコード勝ちを収めたが、大阪杯(7着)、安田記念(12着)と2戦続けて敗れると前走の南部杯で未経験のダートに挑戦した。指揮官は「相手の方がレース慣れしているなかで、御神本くんがうまく誘導してくれて上出来の内容だった」と強敵相手に2着に好走する収穫の内容でダート続戦を選択。2日は美浦・坂路を74秒1―17秒4。ゆったりと駆け上がり、3日の追い切りに備えた。
チャンピオンズCは魅力がある条件がそろう。国枝調教師は「相手は強くなるけど、JRAの1800メートルの方がレースはしやすいと思う」と舞台替わりを歓迎する。慣れが見込めるダート2戦目で得意距離。さらに血統は米ダートG1馬の母に、父は馬場を問わずに活躍馬を輩出する
キズナ。頂点に立つチャンスは十分にある。
名伯楽は牝馬3冠馬の
アパパネや
アーモンドアイといった名牝を筆頭にJRA・G1・22勝を含む重賞70勝。そのうちダートでは12年
マーチS(
サイレントメロディ)、19年レパードS(
ハヤヤッコ)のG3・2勝とこれまでは不思議と縁が少なかった。砂の大舞台に、国枝師は「よくそのことを聞かれるけど頑張るだけだよ」と笑顔。芝もダートも目の前のタイトルをつかみにいく姿勢に変わりはない。(浅子 祐貴)