◆第26回チャンピオンズC・G1(12月7日、中京競馬場・ダート1800メートル)追い切り=12月3日、美浦トレセン
馬の力を出し切ればチャンスは十分にある。ジャパンダートクラシック・Jpn1を3馬身差で逃げ切った
ナルカミ(牡3歳、美浦・田中博康厩舎、父
サンダースノー)は、メンタル優先の最終調整。重賞での古馬撃破へ万全の態勢を整えた。
レースも追い切りも、リズムが大事。美浦・Wコースの最終追い切りは、
アッシュルバニパル(4歳オープン)を3馬身追走してスタート。3コーナーで背後に進路を取ると、直線でも鞍上に動きはなく、6ハロン82秒0―11秒2で併入。気分良さそうに駆け抜けていった。田中博調教師は「メンタル面が課題。大きく攻め込まず、ストレスをかけず、この子が気持ちよく走れるところでどういった負荷、調教内容がいいかと考えています。今日もちょうどいい狙い通りの調教」と絶妙なさじ加減に自信があふれる。
前走を含めて逃げ切りが多いが、「この子のリズムを崩さないところがハナだっただけで、大逃げでもどこでもいい」。指揮官は何度も“リズムを崩さない”ことをポイントに挙げた。
厩舎、オーナーにとっては
レモンポップに続く3連覇がかかる。「3連覇がかかっているが、
ナルカミは
ナルカミ。勝つチャンスはあると思って取り組んでいる。この子の力を出せるように気持ちの面を含めて微調整していきたい」と田中博師。ゲートインまで気を引き締めて偉業達成を目指す。(浅子 祐貴)
【戸崎圭太騎手の一問一答】
―自身のけがの具合について。
「順調に回復して、乗れるという判断になっています」
―前走を振り返ってください。
「揉まれたことがないので、そこだけは避けたいなとハナを主張していきました。時計的には少し速いラップでしたが、リズムとしては良かったと思います。直線もしっかり伸びてくれたので、強い競馬を見せることが出来たと思います」
―成長について。
「騎乗2戦目で馬がガラッと変わって、活躍してくれるだろうと確信しました。GIを取れるだろうなという感触もありました」
―中京の舞台について。
「負けた時とは違った
ナルカミになっていると思いますし、左回りは盛岡で乗せてもらっていますが、特に違和感もなくしっかり走れました。不安はないです」
―レースのポイントについて教えてください。
「揉まれたことがないので、その辺りが一番のポイントですね」
―意気込みを。
「今回は古馬相手になりますが、クリアする能力は持っていると思います。自信を持って臨みたい」