「船橋記念・S3」(10日、船橋)
1番人気の
エンテレケイアが3角先頭から押し切り、昨年のタイムを0秒8更新して連覇を決めた。2着はメンバー最速の上がりを駆使した4番人気の
ザイデルバスト。3着に2番人気の
コパノパサディナが入った。ラストランとなった
カジノフォンテンは3番人気に支持されたが5着だった。
南関東同士ならこのカテゴリーでは譲れない。
エンテレケイアが4戦ぶりにらしさを発揮した。
リノデスティーノが内から突っ張って先頭を奪ったが、二の脚を生かしてすぐに馬体を並べると3角手前では早々にかわして先頭。一気に後続を引き離して直線は独壇場。鞍上の左ステッキに鼓舞されて最後まで脚色は衰えず、悠々と連覇のゴールを駆け抜けた。
ここ3戦は本来の走りができなかった。大目標としてきた前走のJBCス
プリントも12着と惨敗だった。「ずっと調子のいい中で結果を出すことができず悔しい思いだった。きょうは絶対勝つ!と思って乗りました。勝ち切ってくれてうれしい」と、主戦の吉原寛は満足そうにうなずいた。
自身は3日の勝島王冠(大井)で地方競馬重賞通算歴代V最多タイにすると、7日の地元・金沢の中日杯で安藤勝己氏を抜いて単独首位へ。重賞騎乗機会3連勝は202勝目となり「200勝までは足踏みしたけど、勝ち出したら
ポンポンと行きますね」と胸を張っておどけた。
「このところトボけるところが出てきたので距離を延ばしていきたい」とは小久保師。まもなく8歳となるが、まだまだ衰えはない。「来年もありますから」。自らに言い聞かせるように、早くも来年のJBC(金沢)を見据えているようだった。