◆第70回有馬記念・G1(12月28日、中山競馬場・芝2500メートル)
過去10年の勝ち馬の前走を見ると、3番人気以内かつ5着以内が条件(前走海外だった19年
リスグラシューを含む)。好調馬が少ない今年はこの段階で
レガレイラ、
ミュージアムマイル、
ダノンデサイルの3頭にV候補は絞られる。
今年天国に旅立った
ジェンティルドンナのラストランは14年の有馬記念。戸崎のリードで好位抜け出しを決めて有終の美を飾った。前2年に出走がなかった牝馬が
グランプリで輝きを放つようになった、ターニングポイントといえる。
以降、昨年までの10年間で39頭が出走した牝馬は3勝、2着3回、3着2回。19年以降6年連続で馬券圏内をにぎわせている。今年は登録段階で2頭だったが、現在の想定では昨年の覇者
レガレイラ1頭のみ。今年も彼女抜きには語れないが、“紅一点”での出走となった場合、過去16頭いて、3歳牝馬Vを果たした1960年の
スターロツチを除き、現在15連敗中。
メジロラモーヌも
スイープトウショウも
ブエナビスタも着外に消えている。
ただ、今年のパートナーであるルメールとのコンビなら軸としての信頼度は高い。2020年以降の中山・芝2500メートルでの60鞍の騎手別成績は【7365】で勝利数トップ。これが前走1番人気となら【4120】と着外なし。一方、馬主サンデーレーシングとのタッグならJRA騎手免許を取得後まで範囲を広げても【3030】。3連系の軸馬としては揺るぎないコンビだ。(中野 達哉)